テキーラ･サンライズ (ページ5)

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そんなあざとい弟とリビングに入り、私は冷蔵庫からビールを出しもう一丁宴を始めた。

「あ、俺も飲もうかなー」

「ん、持ってくるわ」

「ええよええよ、自分で持ってくるー」

普段はだらけてるクマのくせに妙に気遣い出来るんだな…

ﾌﾟｼｭｯ

「はい、ねーちゃん、カンパーイっ！」

「乾杯～」

ｺﾂﾝ

ｺﾞｷｭｯｺﾞｷｭｯといい飲みっぷりで彼の喉がなると同時に喉仏も上下する。

「ぷふぁーっ」

「おいしーっ」

「ほんまやなぁ～ねーちゃんと呑むの久しぶり。」

「忠義が忙しくさせて貰えてる証拠じゃん」

「ほんっと。有名人は忙しぃて、忙しぃて。」

弟は有名な若手パティシエ。

バレンタインのデパートのフェアにもお呼ばれするようなそんなポジション。

周りのパティシエは鎧〇さんとか金髪のキューピー似の人とかそんな超大物だ。

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「ホワイトデーも高島屋に出店することになったわ」

「なら寄ってみようかなー」

「貰える男なんていてへんやろ」

「うっさいなー、」

「彼氏おらんねーちゃんには俺から売れ残りあげるわ」

「って毎年言うけど売れ残ったことないやん」

「まぁな」

全く、いちいち癇に障るわ…

昔は姉ちゃん姉ちゃんって可愛かったのにいつの間にこんなイヤミになったんだよ。