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「どうだった?人間の味覚」
「いろんな味を感じられるのは素晴らしいと思いました。そして食べても毒にならないあたりヒトは万能ですね」
「まぁ、猫はネギとか食えないもんな」
ファミレスを出てフラフラと二人並んで歩く。
少しの段差の上を歩きたがるのは猫の名残だろうか。
「…そういえばAの視界ってどうなってんの?」
「はい、いろんな色が見えますよ」
「猫の時とは違うんだ」
「そうですね……カラフルすぎて目がチカチカします。でも遠くがよく見えるのはいいですね。猫は目が悪いんです」
「へぇ……それも貴重な体験だな」
オリーブ色の瞳がキョロキョロと辺りを見渡す。
何度か瞬きをした彼女は目を細めてそう言った。
……彼女が消えるまであと数時間。
それを実感してか、またはしていないのか。
変わらない表情は読めるはずもなくチラチラと目線を送る。
「次はどこに?」
「あぁ、次は…」
パッと俺を見上げた彼女はオリーブ色の瞳を俺に向ける。
それに慌てて目をそらし、次の行き先を告げれば 楽しみです と変わらない表情で返事を返された。
「……あの、さ」
「はい」
「Aのいう神様にはどうやって会うの?」
「そうですね…」
神様っていう存在は万能らしい。
現に彼女を見ていればしっかりと人間らしく振舞えている。
そんな“神様”が気になるのは、当たり前のことだった。
「心から願えば会えるんじゃないですかね」
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ビーーグル(プロフ) - 燐さん» ありがとうございます!きっと心から願ったからですね! (2018年3月20日 0時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - 黒尾さん、カッコイイ!願いもちゃんと届いたみたいで良かったw (2018年3月19日 20時) (レス) id: 6aa42038d7 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - ミルクさん» 最後は黒尾の「お願い」も叶ったみたいなのでハッピーエンドですね! (2018年3月18日 16時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - RI-SAさん» ありがとうございます!黒尾なら少しの時間でも感情移入しちゃいそうだな〜って思いながら書いてました…笑 (2018年3月18日 16時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - サブジェクトさん» ありがとうございます!黒猫と黒尾のお話でした( ¯ω¯ ) (2018年3月18日 16時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ビーーグル | 作者ホームページ:Twitter:@chichichi1208
作成日時:2018年3月16日 23時