最上階から君を呼ぶ【夜 久 衛 輔】

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___席替えから三週間。

私は病院のベッドに横たわっていた。

そう、彼と出かけてから三日後に発作が起きたのだ。

今回はまだ軽いものだったからいいものの、もう少し酷かったら確実に、長期間の入院が決まっていただろう。

発作が起きたのが家でよかった。

彼には、夜久くんにはこんなところ見せたくなかったから。

病室のドアが開いたことに気づき、視線をそちらに向ける。



「一日だけ入院だって」

「…ん、そっか。なんとなくわかってた」

「仕事に行く前で良かった……ちゃんと安静にしててよ？」



入ってきたのはお母さんで、予想通りの言葉を聞いて笑えば呆れた顔をされた。

一回も嫌な顔せずに、心配ばかりしてくれる、そんな人。

まるで夜久くんみたいだ。

いや……夜久くんがお母さんみたいなのかな？



「お父さんもびっくりしてた。最近のAは調子良かったから〜って」

「うん、私も思ってた」

「やっぱり彼氏出来たから？」

「ッだから！やっくんは彼氏じゃないってば！」



からかうように言われてバシバシと毛布を叩く。

彼氏なんかじゃ、ないよ。

だって……

私に夜久くんは勿体無い。

そりゃ、好きになって欲しいって気持ちはある。


こんな体じゃなかったら、ね。

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