お年頃。11 ページ11
____ようやくチャイムが鳴り、黒尾さんより先に立ち上がる。
あ、と呼び止められたがそのまま階段を降りた。
普通に受けてても長い授業は彼といるだけで何故か二倍長く感じたのはきっと一気にいろんなことが起きたからだろう。
「待って待って、Aちゃん」
「…なんですか」
「昼、迎えに行くから」
「来たら死にますよ」
「え、なにそれ怖い」
段飛ばしで階段を降りて来た黒尾さんに腕を掴まれる。
嫌そうに振り向いたのにも関わらず彼は普通に接してきた。
メンタルが強いのかただ単に器が広いのか。
…まぁ、そんなの興味ないけど怒らないあたりどちらも当てはまるのだろう。
「じゃ、またな」
ポンと頭に手を乗せた彼はのんびりと階段を降りていく。
その後ろ姿を恨めしそうに見つめたあと、教室へと戻った。
授業が終わった教室はガヤガヤと騒がしい。
窓際の端っこは私の席がある場所だ。
「……はぁ、」
なんか、疲れた。
本来なら今頃誰かに見つかっているか、病院にいるかのどちらかのはずだった。
だけど 黒尾鉄朗 という男が現れてそれは全て狂った、私の人生までも狂った気分だ。
…さっき、彼に「来たら死にますよ」なんて言った時、彼は「怖い」といった。
その恐怖は 死 が関係しているからだろうか。
死にかけるのが趣味な私と、生きたいと考える彼。
正反対なのに、なんで彼は私に構うのだろうか。
95人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユヒナRPG - お節介 (2018年1月24日 4時) (レス) id: 3e2f6da745 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - 燐さん» 黒尾は絶対みんなから「お節介」って言われる気が!するんです!!笑そして黒尾といえば研磨と夜久さんは付き物なんですよ…笑 (2018年1月23日 1時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - お話読ませてもらいました。成長する過程において死について考える時期ってあるような気がします。とはいえ、黒尾さんのナイスお節介&黒尾さんをここぞとばかりにいぢるSな夜久さんが見れて楽しかったです。 (2018年1月23日 0時) (レス) id: 6aa42038d7 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - ヘーゼルさん» ありがとうございます〜!きっと流れ的「ん?」ってなったところもあると思いますが嬉しいです!頑張りますね〜! (2018年1月20日 15時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
ヘーゼル(プロフ) - こんにちは!すごく私的には好きなお話でした!また色々なお話楽しみにしてます^^頑張ってください! (2018年1月20日 13時) (レス) id: 929027b781 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ビーーグル | 作者ホームページ:Twitter:@chichichi1208
作成日時:2018年1月19日 17時