お年頃。1 ページ1
なんとなく、屋上に行ってみた。
開くのかすらわからないその扉は所々錆びていて古臭い。
同じく錆びたドアノブに手をかけゆっくりと捻る。
少し押しただけで簡単に開くそのドアは厚みの割には案外軽く、そして静かに開いた。
眩しい光に目を細めつつ何度か瞬きをして辺りを見渡す。
高校に入って初めて見た屋上からの景色。
幻想的なわけでも、廃れているわけでもなく、俺の目に移ったのは上履きを脱いだ女の子がこれまた錆びたフェンスをよじ登っているところだった。
彼女のすぐ下には綺麗に添えられた上履きと、何かの手紙。
____は？
声には出さなかったが、内心そう思ったのは間違いのないことでフェンスの下まで走った俺は上を見上げて声を荒げた。
「おい！何してんだよ！」
俺の言葉に反応した彼女が、下を向く。
逆光で顔はあまり見えないがこっちを見ていることだけはわかった。
「バカ、そんな錆びたフェンス登ったら死ぬぞ！」
「きゃっ、ちょ、揺らさないで！！」
フェンスを掴んで力任せに揺らす。
その間彼女はフェンスを握ったまま動かない。
俺の目の前で死なれるとか絶対嫌なんだけど。
これから先夢に君が出てくるのはごめんだ、ましてや屋上に入ったなんてバレたら停部もんだしそもそも遺書があるとはいえ第一発見者になんぞなりたくない。
「降りろ！話ならいくらでも聞いてやるから！」
「だから！揺らさ、あっ、」
ガシャン！ともう一度フェンスを揺らした時、彼女はバランスを崩して手を離した。
そして俺の真上へと落ちてくる。
女子とはいえ割と高い所から落ちてきたとなれば話は別で、支える間も無く重力に従う他ない彼女は俺の上へと落ちてきたのだった。
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ユヒナRPG - お節介 (2018年1月24日 4時) (
レス) id: 3e2f6da745 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - 燐さん» 黒尾は絶対みんなから「お節介」って言われる気が！するんです！！笑そして黒尾といえば研磨と夜久さんは付き物なんですよ…笑 (2018年1月23日 1時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - お話読ませてもらいました。成長する過程において死について考える時期ってあるような気がします。とはいえ、黒尾さんのナイスお節介＆黒尾さんをここぞとばかりにいぢるSな夜久さんが見れて楽しかったです。 (2018年1月23日 0時) (レス) id: 6aa42038d7 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - ヘーゼルさん» ありがとうございます〜！きっと流れ的「ん？」ってなったところもあると思いますが嬉しいです！頑張りますね〜！ (2018年1月20日 15時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
ヘーゼル(プロフ) - こんにちは！すごく私的には好きなお話でした！また色々なお話楽しみにしてます^^頑張ってください！ (2018年1月20日 13時) (レス) id: 929027b781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビーーグル
| 作者ホームページ：Twitter:@chichichi1208
作成日時：2018年1月19日 17時
