好きな子にはイタズラを【国 見 英】

イタズラを。3 ページ3

____一時限目が終わってすぐ、ジャージに着替えた私は濡れた制服と国見のブレザーを抱えて教室へと戻ってきた。

一応お礼を言おうと考えながら席につこうとした時。



「…国見」

「ん？」

「何これ」



自分の机の上を見て思わずそう聞いた。

なぜ私の筆記用具が全て綺麗に並べられているのだろうか。



「あぁ、戻ってくるまで暇だからさ、筆箱の中身全部出しといた」

「いやなんで！？」

「暇つぶし」

「人のもの勝手に使うなよ！！！」



お礼言おうと思ったけどやめた！！

ブレザー貸してくれた時ちょっとときめいたけどやっぱコイツ嫌だ！！！



「俺的綺麗に並べられたと思う」

「知るかそんなもん！！」



ブレザーを顔面めがけて投げるもアッサリとキャッチされる。

それにまたイラつきつつ筆記用具を片付けた。

手間かけさせんなよ…



「…あ、そういえばさっき携帯鳴ってた」

「え、嘘。マナーモードにしたはずなんだけど…」



国見にそう言われて机の中から携帯を出す。

ホームボタンを押して確認しようとしたがなかなか画面が光らない。



「あれ、携帯つかない……雨で壊れたかな」

「うん、さっき電源切っといた」

「余計なことすんなテメー！！！！」



人のものを！！！

勝手に弄るなつってんのに！！！！！

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