【 キス 部位 】 検索

リクエスト ページ44

隣の席の彼女はなんでも 欲しい と言う子だった。

例えば俺が飲み物飲んでたら寄越せと奪われるしお菓子を食べていたら 欲しい と手を出される。

ほぼ毎日のように手のひらを見せられそこに飴やらグミやらを置く始末。

まぁ嫌じゃないからいいんだけどさ、たまには意地悪してみようかなって今考えてたんだ。

そんなある日の昼休み。



「黒尾、それ何？」

「ん？チョコレート」

「欲しい」

「でもこれビターだぜ？」



いつものようにわざとAの前でお菓子を食べて催促させる。

苦いものが苦手な彼女は えー と不満げに声を漏らした。

食べたいけど苦いのはやだし…と一人悩んでいる。



「…じゃあ他になんか頂戴」

「なんかって言われてもねー」

「なんでもいいから！」



お願い！と両手のひらを出されふと、あることを思いつく。

怒るかボカンとするかは彼女の性格的にどっちもだと思うけど…



「…ほんとになんでもいいの？」

「うんっ」

「んー…なら、」



細い手首を掴んでそのまま手の平を口元へと寄せる。

唇をくっつけると同時に え？ と声を漏らした彼女は次の瞬間俺の肩を思い切り叩いた。



「ッは！？なにすんの馬鹿なの！？」

「えー、だって何でもいいって言ったじゃん」

「や、まぁそうだけどッ…」



案の定ポカンとした後、怒られた。

てか殴られた。

顔を真っ赤にして拳を握るのは俺がキスした方の手で、困ったように目線をうろうろと彷徨わせている。

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