恋に期間は関係ない。【赤 葦 京 治】

二年の今 2 ページ9

5年間一緒にいて恋心が芽生えるのは当たり前な事なのか。

ただの友達よりももっと深い関係…って言ったらアレだけど俺たちはただの友達ではない。

かと言って幼馴染でもない。

この微妙な関係に名前をつけるとしたらなんなんだろう。



「ちょっと気になっただけ」

「………逆に彼女作らないの？モテるじゃん」

「さぁ……いつかは出来るかもね」



高校に入ってから、何度か告白された。

しかもその度にAの名前が出てくる。


“加藤さんと付き合ってるの？”

“赤葦くんと加藤さんってどんな関係？”


……まぁ一緒にいればこうなるのも分かり切っている事。

これは中学で経験済みだ。



「で、Aは？」

「え、」

「彼氏、要らないの？」

「えっ、いや、要らないとかじゃなくて、」



身振り手振りを大きく、慌てたように離すA。



「そうじゃなくて、その、」



顔がだんだん真っ赤になっていきそのまま俯いてしまった。



「………今はいい、です」

「ふーん……ちなみに好きな人は？」

「エッ」



あ、これ脈アリだな。



多分。

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