雨の中の逃走劇 2 ページ15
下駄箱を見るとすでにAのローファーは無い。
そういえばアイツ傘持って無かったような…
教室に置きっぱなしで帰ったのか?
帰る、と言うからには家に向かってるはず。
そう思い雨が降る中傘を開き、家がある方へと走った。
……少し走ったとき、空が一瞬明るくなる。
それと同時に雷だと一瞬でわかった。
少し遅れて鳴る音は空気を震わせ音を響かせる。
携帯を出してAに電話をかけるも出る気配はない。
「なんで、いない……?」
足が速いわけでもないAが、なかなか見つからない。
絶対帰宅路を通ってると思ったのに……
一旦足を止めて周りを見たとき
「………A?」
家と家の隙間、壁の間に体を縮こめて震えている女の子。
その制服は間違いなく梟谷のもので、毎日見ている後ろ姿だ。
見間違えるはずがなかった。
「……何してんの、怖がりのくせに」
傘を傾け雨をしのげばAはハッと振り向く。
「赤、葦……」
「帰るよ。風邪引く」
雨でおでこやブレザーに張り付いた髪を指で避け、手を差し伸べたとき
「やッ………」
真正面から、Aが飛びついてきた。
濡れた髪からは甘い匂いが、女子特有の柔らかい感触、細い腕はしっかりと俺の首に回って……
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飛雄 - もぉーー、さいっこーすぎました!! (2019年5月3日 10時) (レス) id: ae6187a256 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - ももた。さん» こちらこそコメントありがとうございます!長い付き合いからの恋っていいですよね〜〜! (2018年3月13日 3時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
ももた。(プロフ) - 両片思いから両思いになる過程にきゅんきゅんしました!赤葦かっこいいし、素敵な作品ありがとうございました! (2018年3月13日 0時) (レス) id: 557c2b5c93 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - 燐さん» 盗らないで!っていう夢主ちゃんにまた悶える赤葦もいいですよね!笑 (2017年11月10日 1時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
ビーーグル(プロフ) - Haruさん» ありがとうございます〜!これからも頑張りますね! (2017年11月10日 1時) (レス) id: 6c5d4b22b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ビーーグル | 作者ホームページ:twitter:@chichichi1208
作成日時:2017年11月9日 2時