恋に期間は関係ない。【赤 葦 京 治】

ヤキモチ 2 ページ11

部室に入るなり飛んでくるのはAの話題。

こうも人気があると 早く自分のものにせねば という焦りが出てくる。

だって、その内容が……



「そういやAちゃんさ、告白されてなかった？」



告白に関するものだったから。

木葉さんの一言にピクリと肩が動く。



「…………聞いてない、です」

「は、まじ？」

「常に一緒にいる感じするんだけどな」



木葉さんには二度見され、小見さんは少し上を向きながらそう言った。

……でも、本当に聞いてない。

そんな素振りも見せなかったし。



「Aもとうとう赤葦離れしたのかもな！！」

「なんスかそれ」

「木兎も赤葦離れするべきじゃない？」

「あぁ…そうですね。猿杙さんの言うとお、」

「赤葦が離れたら誰が俺にトスあげるんだよ！！！」



………うるさい。

まぁいい、木兎さんは置いといて問題はAだ。



「もう付き合ったとか？」

「…それだったら赤葦に報告いくはずだ」



小見さんの一言に珍しく鷲尾さんが口を開く。

鷲尾さんの言う通り、



「それはないです」

「へー、やっぱ言い切れるもんなんだ」

「まぁ……



Aが好きなのは俺なんで」



木葉さんにそう告げて、ジャージを羽織り部室を出る。

明日問い詰めよう、絶対に。

頭の中はソレでいっぱいだった。

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