ツン & つん 【二 口 堅 治】

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19時少し過ぎた頃


アイツの姿は見えない


んだ、あいつ寝てんじゃねぇだろうな……


時計を見ては携帯を見て


なにも来ていないことに少しイラっとする


遅れるなら連絡くらい……




「二口っ」


「！」




どこからか聞こえたアイツの声


辺りを見渡すがソレらしき姿はない




「ここ！こっち！」


「どこだよ……」




平均より背が高いとはいえ、


これだけ人がいたら見え辛いに決まってる




「さと………う"っ、」


「あっ……ぶなかった……」




名前を呼ぼうとした時


腹に何かがぶつかって来た




「お前ッ、腹っ………」


「ご、ごめん、歩きづらくて突っかかっちゃった」


「ったく、なにが……………」




下を向き、佐藤を見た


そんで、思わず目見開いた




「……なに」


「……お前浴衣なんて持ってたの？」


「しね」


「いや、そうじゃなくて」




まさか俺と会うだけなのに浴衣着てくるとは思ってなかった


普通に私服で来ると思ってたし、


それに……




「せ、せっかくのお祭りだし？それに…」


「……はいはい、行くぞ」


「ちょ、まだ喋ってるんですけど！？」


「うるせ、早くこいチビ」




今は、俺のためってことにしておきたい

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