愛の鞭 【赤 葦 京 治】

あ ページ1

放課後の教室、ペンを持ちながら一言




「テスト期間なんて無くなれ」


「いいから早く問題解いて」




赤葦に冷静にそう返されて渋々ペンを動かす


事の発端は私。


今回、赤点回避しなければかなりヤバイらしく


次赤点取ったらその次100点とっても留年するなんて言われて赤葦に泣きついたのが始まりだった




「……だいたい馬鹿に勉強しろって言ったって無駄なのに」


「馬鹿かどうかは置いといて、馬鹿でも覚えることくらいはできるよね？」


「ぬぅ……」




ど正論を言われて苦笑い


でも、先生も先生でもっと生徒に優しいテスト問題を作るべきだ


そしたら留年する生徒なんて出ないはずなのに




「……あ、A。そこ違う」


「え、嘘」


「なんでここで足しちゃってんの」


「あ、ここ掛け算だったね」




数学は嫌いだ、こういう凡ミスによって点数が下がるから


国語や英語だったら部分点はもらえるけど…


数学に答えは１つしかない


だから嫌なんだ、滅びろ数学め

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