君を好きっていう話 2

＊ ページ30

放課後。


体育館の入り口をチラチラと見る


Aさんは…


まだ、来てない




雀田「どうかした？」


赤葦「！」




来た、多分


マネージャーさんで見えないけど、きっとドアの向こうにいるのはAさんだ




雀田「誰かに用？」


あ「あ、いや、その……」




声でわかる


……俺、なんか気持ち悪いな




赤葦「Aさん」




名前を呼ぶと、ホッとした顔をした


それがなんだか、嬉しかった




赤葦「俺が呼んだんです」


雀田「あ、そうなんだ」


赤葦「Aさん、こっち」




腕を引っぱって体育館の中へ


視線が一斉に来る




木兎「おぉ、A！！」


あ「ぅげ……」




嬉しそうな顔をした木兎さんが飛んできた




木兎「部活見るの？見るのか！？」


あ「あー、うん」


木兎「そうかそうか、俺のちょーかっこいいところ見とけよ！！」


あ「どこで見てればいいかな」




スルーしたAさんは俺に話しかけた




赤葦「あ、じゃあステージの奥の方で…」


木兎「無視！？」




……待った、ショボくれないで欲しいんスけど

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