21.Be Proud！ ページ21
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「十分ワガママだよ、俺は」
佐「うーん、そうかなー？」
もう佐久間には全て見透かされているんだろうか。
俺の気持ちを知らなかったら、こんな発言しないよな。
一体いつから？どのタイミングで？他のメンバーも知ってんのか？
解決するはずもない疑問を頭の中でフル回転させても、当然答えは出ない。
「⋯いつから知ってた？」
佐「うーんと、6年くらい前？」
「なんで今まで黙ってたんだよ」
6年前っつったら、ちょうど俺がふっかのことを意識し始めた時期だ。そんな呆気なく見破られてたのか？
完璧に隠し通してると思い込んでたのは、俺だけだったのか？
佐「心の中で応援してたからさ」
「⋯応援？」
佐「俺が言うのもなんだけど、2人お似合いだよ？」
冗談を言っているようには見えない。
だけど本気で思っているんだとしたら、それはそれで問題のような気もする。
メンバー内で恋愛なんて、周りがどう思うか。
「今までは心の中で応援してくれてたのに、なんでいきなり？」
佐「や、なんかさー最近の2人見てるとすげーもどかしいんだよね」
「俺がなかなか踏み込めないから」
臆病な自分を自嘲してみても、佐久間の表情は変わらない。
失った時間を引きずって、いつまでもウジウジしているだけの自分。
俺だって、いい加減こんな自分に嫌気が差してんだよ。
佐「いや、そうじゃなくて。お互い、同じこと思ってる感じかな」
「同じ、こと？」
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月23日 23時
