No.27 桃色へ告白…の続き【リク】 ページ28
〆．
彼と最後に目が合ったのはいつだったっけ。
いや、多分初めて話した時が最初で最後だった。
私のジャージを着た先輩と話した時。
なんだこの最悪な回想。
「…………シュシュ」
「ああ、そうなんです。昨日買って、早速。似合いますか？」
「た、体育の時つけてたやつは？」
「あれはだいぶ色あせてきたし、捨てました」
「捨てた！？はあ！！？？俺の許可取らずに？なんでそんなことすんの？俺欲しかってんけど？？いくら積んでもええから欲しかってんけど？？？Aちゃんの汗とか匂い染み込んだ俺のシュシュ」
「違います気持ち悪いです思ってても言わないでください」
「あ、もちろん新しいやつも似合ってんで！」
「………どうも」
そんなに髪を凝視する人いるかな？ってくらいガン見してくる。
「Aの髪の毛に引っ付いてても何も言われへんシュシュ羨ましい」
「シュシュに何か言う人はいないでしょうね」
「…………俺、妬いてんねんけど」
「シュシュにですよね」
しかたないな。
何がしかたないんだ。
スっとシュシュを外せば、彼は息を荒くする。
「今、ゾクゾクした！」
「大声で言わないでください」
「本音やで！？」
「余計に言わないでください」
ゴムでくくった上からシュシュしてたから、髪型に変化はない。
なのに望くんは「イメチェンの極み！！」と暴れ始める。
何言ってんの？
「それくれるん！？」
「あげません。昨日買ったばかりだって言いましたよね？お気に入りなんです」
「俺とシュシュどっちが大事なん！！」
「私の気持ちが一番大事。ゆえにシュシュ」
「信じられへん！！」
「私のセリフなんですよ。デザイン可愛くて買ったんです。簡単に渡すわけないでしょう」
望くんの目が光る。
翌朝、ニヤニヤしながら小瀧くんが私にシュシュを手渡した。
私が買ったやつと、全く同じやつ。
「交換♡」
「下心を一切隠さないとこ、嘘が付けないって意味では長所だと思います」
「おーきに♡付け替えたるな♡」
「ダメです。交換しません」
「な、なんで………！」
「まだ私の汗も何も染み込んでないのに欲しいんですか？もう少し待っててください」
「………………！！」
私も相当ヤバいやつに成り下がったかもしれない。
数ヶ月後の望くんの誕生日、別のプレゼントと一緒にシュシュを渡した時の
あの涙とヨダレで悲惨なことになってた顔面を私は一生忘れないだろう。
〆．
No.28 赤色とドレッシング【リク】→←No.26 赤色とシャープペンシル【リク】
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ユニコ(プロフ) - ありがとうございました！ めっちゃ完璧で良かったです (2019年12月8日 15時) (
レス) id: d962cdde80 (このIDを非表示/違反報告)
アイオライト - No29-31をリクエストした者です！最高でした、特に31は兄弟設定がベストオブベストでした…ありがとうございました！これからも応援させていただきます…！ (2019年12月2日 19時) (レス) id: dcdc3602ad (このIDを非表示/違反報告)
のら - はゆなさん、いつも読んでいます！更新、とても楽しみです＾＾ (2019年11月15日 11時) (レス) id: 1a62da02fe (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - うらぬす。さん» ええええ！うらぬす。様！コメントも、読んでいただけてることも嬉しすぎて泣きそうです……ありがとうございます！そして勝手にお名前出しちゃってすみませんでした。私もうらぬす。様を応援し、更新楽しみにしておりますので…！ (2019年11月10日 15時) (レス) id: 0477dc60f8 (このIDを非表示/違反報告)
うらぬす。(プロフ) - いつも作品読ませていただきます…！オススメされてると聞いてすっ飛んできました(*´-`)まさかいつも読んでるはゆなさんから読んでいただいてると知らずお恥ずかしい限りです…！これからも影ながら応援させていただきます！ (2019年11月10日 14時) (レス) id: 3c9d0a7e5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2019年10月21日 18時
