Story 4 ページ6
だが、『漏れ鍋』を訪れる人々が何よりも多く語るのはハリー・ポッターという男の子のことだった。闇の魔法使いヴォルデモートがポッター一家を襲った際、彼は当時一歳だったハリーを両親共々葬り去ろうとした。だが、赤子に向けて放たれた『死の呪文』は不思議な力によって跳ね返され、額に刻まれた稲妻型の傷ひとつで生き残ったハリーとは逆に、弱体化したヴォルデモートは失踪。これをきっかけに魔法界はハリーを『生き残った男の子』『選ばれし者』として英雄視するようになったのだった。
そのハリー・ポッターは今、Aと同じ魔法学校に通っている。小柄で痩せており、癖のある黒髪に丸眼鏡と一見普通の外見だった。彼がライバル寮のグリフィンドールに組み分けられた時には同寮の在校生たちは『ポッターを取った』と大喜びしていた。おまけにグリフィンドール寮監のマクゴナガルに実力を見込まれ、クィディッチのシーカーに抜擢されたのだから驚きである。
やがてAは教科書を買うため、フローリシュ・アンド・ブロッツ書店に足を踏み入れた。中は沢山の人だかりができており、店の奥では寒色のローブをまとったブロンドの髪のハンサムな若い男性がニコニコと笑顔を振りまいている。
彼の名はギルデロイ・ロックハート。世界を冒険しては闇の生物と戦い、その経歴を著作にしている名作家だ。その功績から闇の魔術に対する防衛術連盟の名誉会員であり、勲三等のマーリン勲章を受賞している。主にその容貌を理由に魔法界の女性からは人気で、ファンレターを多くもらっていた。
Aは買い物を済ませ、時間が余ったので二階にあがる。手すりから下を見下ろすとちょうどハリー・ポッターがカメラマンに引きずられるようにしてロックハートの隣に立たされたところだった。
「皆さん、なんと記念すべき瞬間でしょうか？ ハリー君が私の自伝『私はマジックだ』を買いに立ち寄ったのです」
気の毒に、とAは笑った。ハリーはこんな風に目立つことを好んではいなかった。
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真昼 - 私もスリザリンが一番好きです！ですから、サラザール・スリザリンの子孫でとても嬉しかったです！続きが楽しみです。最後まで応援しています(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2023年2月25日 14時) (
レス) @page2 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
闍弥嵩 李(プロフ) - ウリンさん» ありがとうございます！ 私もスリザリン大好きです！ 他の三寮と一線引いたあの独特な雰囲気が良いですよね♪( ´▽｀) (2022年8月18日 7時) (レス) id: d43cc1ea1d (このIDを非表示/違反報告)
ウリン(プロフ) - とっても面白いです！個人的にスリザリンが大好きなので嬉しい…これからの展開が楽しみです。1ページに内容がぎっしりと入っていて満足感が半端ないです。応援してます！ (2022年8月17日 22時) (レス) @page8 id: 34bb7b30de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：闍弥嵩 李 | 作成日時：2022年2月16日 10時
