24話 ページ25
結局どうすればいいかわかんなくて、眠れる訳もなく目の下には隈ができている
そりゃそーだよな…
授業、寝ないようにしないと
眠いと思いつつも、朝練に遅れるわけにはいかず、いつも通り家をでる
母さんには心配されたけど、言えなかった
悶々と考えていたせいか、いつもよりも早くついてしまった
しかも大石先輩しかいない
部室は空いてるし、とりあえず壁打ちでもしてっかな…
何かやってる方が考えないでいいし
壁打ちを初めてから、随分と時間が経っていたようだ
朝練が始まる時刻になっている
桃城「なぁ、A！」
「……」
桃城「きいてねぇー」
菊丸「Aちゃーん！あのさあのさー！」
「……」
菊丸「もしかして聞こえてないのー！？」
越前「A先輩」
「……」
越前「はぁ…」
乾「悩んでいる確率80%だ」
大石「合宿のこととか」
桃城「いや、でもあいつなんやかんや言って、楽しみにしてるっすよ？」
菊丸「えぇ〜じゃあなんなのさ！！」
海堂「…本人に直接聞けばいいじゃないっすか」
河村「確かにそれが一番だけど…」
越前「…A先輩が仲良い人に聞いてもらえばいいんじゃないすか？」
桃城「となると、緑川と椎名っすね」
朝練、結局あんま集中できなかったな…
あーーー自分らしくない
なんでこんなんでうじうじ悩んでんだ
どの道仕方ない話なんだよな…
関係を崩したくないから付き合うっていうのもいやだし
それはそれで古賀に失礼だし
椎名「…少しいいかしら」
「……！？あ、あぁ」
びっっっくりした…
考え込んでて肩触られるまで気がつかなかった
緑川「A、悩み事あるでしょ？」
椎名「桃城から頼まれたのよ」
緑川「こーゆーのはまふゆと私の方がわかるだろって！」
あー、やっぱバレてる、よなぁ…
｢悪いんだけど、昼休み屋上で話すよ｣
さすがに教室では話せない
椎名「分かったわ」
それだけ言って戻るまふゆに、正直話すべきか悩んでる
緑川「友達なんだから、いつでも頼っていいんだよ！」
｢……ありがとう、なつな｣
なつなの言葉でふっと表情筋が和らいだのが分かる
緑川「…！Aは笑ってた方がいいよ！」
杏以外に言われるとは思わなかったな
自分は優しい友達を持ったと改めて実感した
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作者名：アメリア | 作成日時：2022年2月3日 1時
