番人さんは秘密をたくさん持っているようだ！＜Take2＞ (ページ34)

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14話中「城の秘密を」ページ34

〜私は意識が遠のきそうになりながら〜
〜力を振り絞り、番人さんの胸ポケットの中にある〜
〜折りたたみナイフを取った〜

貴「ｹﾎｯｺﾎｯ...っ動かないで！動いたら怪我するよっ！」
番「...。」
〜そう言うと、ピタッと止まり、私をしっかり見つめる〜

番「...A...じゃなくて、489番？」
貴「...！」
番「なんでこんな所に、牢屋に入ってたんじゃ...」
〜どうやら寝ぼけてたようだ〜

ー状況説明中ー

番「そう...だったのか...」
貴「そうだよ！本当に怖かったんだからね！？」
番「...ごめん」
貴「え、いや、まぁ番人さんが正気に戻ったんならいいんだけど...」

番「俺...嫌いなヤツとかすぐ消すから...たぶん...それで...」
〜番人さんの声が小さくなっている〜
〜それに、ちょっと手も震えている〜

番「本当に...ごめん...」
貴「いいけど...ちゃんと謝るんだね...」
番「ちゃんと謝れるのは...まりあのおかげだよ。」
貴「まりあ...？」

番「あぁ、あいつはお前と同じで人間界から来たやつだ」
貴「へぇ...」
〜やっぱりこの人にとっては私の住んでる所は人間界って言うんだ〜

番「あいつは、なんでも知ってる。」
番「まりあは、友達って言うヤツや、感情ってヤツをを教えてくれた。」
番「まりあは...花や外の世界を教えてくれた。」

貴「...番人さんは...なんにも知らなかったの...？」
番「...恥ずかしいが、そんなに...知らない。」
〜ちょっとびっくり。王子様ってなんでも知ってると思った...〜

番「実は俺...小さい頃は少し体が弱くって...特にここが...」
〜と言いながら、心臓ら辺に手を置いた〜

貴「心臓の病気なの...？」
番「いや、呪いだ。」
貴「呪い...？」

番「俺の両親は母が人間、父が悪魔。」
番「本当は、人間と悪魔は恋をしちゃいけないんだ...。」

番「それのせいなのか、俺が生まれた時、死にかけたんだ」
番「それで、小さい頃は外になかなか出れなくて...」
番「なにもわからなかったんだ...」
番「でも、知ってたのは...監獄と此処、俺の部屋だけ」

貴「それで、まりあさんに会ってから...」
番「あぁ...でも、死んだ。」
〜番人さんが少し明るかった声が一気にまた沈んだ〜

貴「なんで...なんで死んだの？」
番「殺されたんだ...」

〜番人さんが口を開き、話そうとしたら...〜