FAKE n LOVE (ページ2)

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雨で空気が湿る季節。
高校に入ってからもうすでにこの感覚を感じるのは二度目で、
たしか一度目のときも俺は、窓際の席に座り窓から外を眺めながら眠っていた気がする。

時が経つのははやく、まわりが彼女が出来た、大会で結果を残した、可愛い後輩が入ってきた。
そんな浮き足だった中、俺は去年と同じく成長しないままこの季節を過ごすのだ。

ひとりは嫌いじゃない。
むしろ好きの部類に入ると思う。

ひとりでいれば、自分だけの時間が保証されるし。自分の時間を自由に使える。
その間何をしていても俺の自由であり、ひとりで寝てようがスマホをいじっていようが、
誰にも注意されることはないのだ。

もちろん、作詞をしていても、自分でラップを作って歌ってみたりしても、
日頃から友好関係を築いていない俺になど、誰も目もくれることなどないのだ。

そんな俺にも友人はいる。
ひとつ先輩に一人と、ひとつ後輩にふたり。
先輩のほうはソクジンさんといい、後輩のほうはホソクとナムジュンという。
その三人は、明らかに周りより浮いていて関わりにくそうな俺にも平気で話しかけてくる。

それが心地いいような気がして、最近は身を任せるようにしている。

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