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はじまりは、きっと俺が彼女を睨んだことからだった。
いや。彼女が俺に向かって走ってきたのが最初だったかもしれない。
濃いクリーム色の自然な髪色に、健康的な肌ツヤをした彼女。
対して俺は真っ黒な髪に、あからさまに不健康そうな真っ白な肌。
明るくいつでも中心にいた彼女と、静かで少しませていた俺。
今となってはもはや奇跡としか思えないが、お互いがお互いのために接点を作り出せた。
もし、誰かが今俺に「お前は今幸せか？」と尋ねたら、
俺は幸せだとも答えられるし、そんなわけがないとも答えられるだろう。
「その理由は？」とさらに尋ねられたら、俺は唯一胸を張って答えてやろう。
＿＿「それは、彼女こそが理由だからさ。」
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作者名：Y汰 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年10月27日 21時
