story91 「狂いの時間」 ページ42
柱に拘束されたマックスと伊部。
そして俺は、尋問でもされる為に作られた道具で手足を拘束されていた。
目の前に立つオーサーがペラペラと話をしている。
こんな奴の話し相手になってるだけ無駄だ。
そう思った俺は、嘲笑うようにオーサーを見たまま黙秘を続ける。
すると、白衣を着た三人の男が姿を現した。
アイツ。
「エイブラハム・ドースンだな」
俺の姿を見た男が息を呑む。
「お前はイラクで兵士達を次々と実験台にして殺した」
「アイツらが皆して僕を馬鹿にしやがったからだ！ネズミだの、こしぬけだの。だからあれは、正当な復讐だ！グリフィンは良い奴だったが……僕のしたことに勘づいたから仕方なかった」
仕方なかった、ね。
「なら、俺がお前を殺すのも仕方ないことだよな」
「！？」
「これは正当な復讐だろ？」
「強がっても無駄だ！お前は此処で死ぬんだ！」
怯えきった表情で吠えるエイブラ。
何も出来ない負け犬のクセして、兄貴を…‥。
沸々と沸き起こってくる怒りを、面に出さないよう隠しながら笑っていると、
「ショーター！良かった無事で！」
「……すまねぇ」
何処か虚ろな様子のショーターを見ながら俺は安堵の息を吐いた。
「気にするな。お前のせいじゃねぇよ」
「そうじゃない、おれは…もう…だめだ…」
「え？」
どういう意味だ？
だが、そんな俺の疑問も激しく開かれた扉の音と共に理解することになった。
「英二！」
「英ちゃん！」
「無事だったか！」
扉から出て来た英二を見た後のことだった。
俺の前に立つショーターの様子が急激に可笑しくなったのは。
「あ…あぁ…あぁぁあああああ！！！」
まるで悲鳴のような声をあげながら逃げる様に後ずさるショーター。
どういう事だ。
まさか、嘘だろ。
「アッシュ、良い物を見せてやろう」
オーサーが英二を引きずりながらショーターの目の前に座らせ、無理やり顔を上げさせる。
「思い出したか。コイツはお前の敵だ。コイツをやれ！」
その言葉と共に、先程まで悶えていたショーターが顔色を変え英二を見た。
そして、オーサーがショーターに一本のナイフを渡す。
「よせ！ショーター！」
俺の声は届かず、目の前でショーターと英二の抗争が始まる。
「ショーター頼む！正気に戻ってくれ！」
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あーー(プロフ) - 更新うれしいです！！次の更新も楽しみにしてます！！！！！ (2020年6月24日 18時) (
レス) id: a1e0615f33 (このIDを非表示/違反報告)
沖田さくら(プロフ) - リフリフさん» そう言って貰えると凄く嬉しいです！BANANAFISHの沼に体全体で入り込んでしまった民なので、この作品を書けて凄く嬉しいんですよ！いつも応援本当にありがとうございます！ (2020年6月23日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
リフリフ(プロフ) - いつも素晴らしい投稿ありがとうございます。いつも作品楽しんで見させて頂いてます。!次回の投稿もとても楽しみです！作品制作頑張ってください！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: dbff0995a0 (このIDを非表示/違反報告)
沖田さくら(プロフ) - 恋雪さん» なんと！胸が高鳴るのは、嬉しいお言葉です！！BANANAFISHを知っている人が私の周り少ないので、こうして小説を読んで下さる方がいて、とても嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年6月20日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
沖田さくら(プロフ) - しおさん» 何度も読み返して下さっているとは！感激で涙が出ます！主人公とアッシュのこれからを是非お楽しみ下さい！ (2020年6月20日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
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