story73 「銃声」 ページ24
そして、長い長い車の度が終わり、着いた場所は…。
「住宅街？」
「みたいだね」
二本とはまた違う、大きな家が立ち並ぶ住宅街の一角に車を止めたマックス。
そして、何故か運転していた本人が吐いている始末。
何だ、このシュールすぎる状況は。
「パパ？」
「「パパ？」」
「マイケル！」
ブランコに乗っていた少年が、こちらへ満面の笑みを浮かべて近づいてくる。
マックスの子供？
テレビで見る感動の再開シーンの様な二人を俺達がボーっと眺めていると、それを断ち切る様に荒々しい銃声が鳴った。
凄いパワフルな美人さんが、マックスに銃を向けながら暴言を吐いている。
「あれじょ気分も悪くなる訳だ」
「間違いなく」
車の陰に隠れてその光景を見守っていると、伊部ちゃんが両手を上げながらジェシカと呼ばれる女性の方へと歩いて行く。
「伊部ちゃん、死ぬんじゃね？」
「そんな縁起でもない事言わないでよ！」
だが、俺の予想は外れジェシカさんは伊部ちゃんと随分親しいようで、俺達は撃たれる事なく家へと上げて貰えることになった。
そして、俺達は夕飯までご馳走になり夫婦喧嘩というものも生で鑑賞させてもらった。
仲が良いのか悪いのか分からない二人だと正直思ったのは言わないでおこう。
その後俺たちは、目的地だったウエストウットに向かった。
マックスの家から向かってもそんなに時間はかからず、目的地に着いた俺たちは車を降りて屋敷を見上げた。
「立派な家だね」
「俺もこんな家に住みたいな〜」
英二と二人で並びながらそんなことをぼやく。
すると、
「きゃぁぁああ！」
屋敷の中から女の悲鳴が聞こえ、俺達は慌てて中へと駆け込む。
アッシュが屋敷の裏に走って行くのが見えた俺は、反対方向から回り込む。
何発か銃声が聞こえると、俺の前に三人の男が現れた。
「どけぇぇえ！」
「黙れよ」
腕を負傷している男たちの懐に入り、急所を攻撃しようとした瞬間。
何処からか気配を感じ、俺は草むらの陰に飛び込んだ。
その直後に聞こえた銃声。
一体何処から…。
周りを見て確認するも敵の場所が分からない。
そうこうしているうちに、男たちは止めていた車に飛び乗り、逃げて行った。
story74 「揃わない証拠」→←story72 「感謝」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーー(プロフ) - 更新うれしいです！！次の更新も楽しみにしてます！！！！！ (2020年6月24日 18時) (
レス) id: a1e0615f33 (このIDを非表示/違反報告)
沖田さくら(プロフ) - リフリフさん» そう言って貰えると凄く嬉しいです！BANANAFISHの沼に体全体で入り込んでしまった民なので、この作品を書けて凄く嬉しいんですよ！いつも応援本当にありがとうございます！ (2020年6月23日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
リフリフ(プロフ) - いつも素晴らしい投稿ありがとうございます。いつも作品楽しんで見させて頂いてます。!次回の投稿もとても楽しみです！作品制作頑張ってください！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: dbff0995a0 (このIDを非表示/違反報告)
沖田さくら(プロフ) - 恋雪さん» なんと！胸が高鳴るのは、嬉しいお言葉です！！BANANAFISHを知っている人が私の周り少ないので、こうして小説を読んで下さる方がいて、とても嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年6月20日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
沖田さくら(プロフ) - しおさん» 何度も読み返して下さっているとは！感激で涙が出ます！主人公とアッシュのこれからを是非お楽しみ下さい！ (2020年6月20日 19時) (レス) id: 43edebc781 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
