【ヒロアカ】変な奴。【爆豪勝己】 (ページ3)

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振替休日が明け、今日からまた学校が始まる。
雨が降り、大半が憂鬱な表情を浮かべ通勤通学をしている。

「あの子あの子！…雄英の…！」
「あ、水の子！名前なんだっけ…」
「はァ？可愛い子の名前忘れんなよ！水野A！」

遠くで自分の名前が聞こえたのももう驚かなくなった。
家を出てから何度か声を掛けられたし、コソコソ話す声も聞こえた。
最初の方は驚いて挙動不審になってたけど、もう慣れてきた。
そしてその人達は口を揃えてこう言う。

「体育祭！かっこよかったよ！」
「頑張れヒーロー！」

その言葉に素直に頷けない。
あの日、確かにヒーローになりたいと強く思った。
初めて、お母さん関係なく夢を持った。
諦めない、強いヒーローになりたい。
だけど…まだ心が揺らぐ。
私はきっと相応しくない。

「おはよ〜」
「Aちゃんおはよ〜！聞いて聞いて！私朝すっごい声かけられた！」
「お茶子ちゃん頑張ってたもんね、かっこよかったし！」
「有名人になった気分だよ〜！」
「あ、じゃあ今の内にサインもらっとかなきゃ。」
「サイン？！照れる…」

教室にいる殆どが登校中声を掛けられたようで…。

「超声掛けらたよ！来る途中！」
「俺も！」
「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜ…。」
「ドンマイ！」

体育祭のあの日だけでこれだけの人数が声をかけられたって…、流石雄英…。
テレビ中継もあるけどそもそもヒーロー科難関校ってだけでそういうのありそうだ…。
結果が結果なだけにクラスの雰囲気が悪くなったら嫌だなと思っていたけど、大丈夫そう。

ガラガラ、と教室の扉が開くと全員自分の席につき、相澤先生に挨拶をする。
相澤先生の全身の包帯が取れていて安心した。

「今日のヒーロー情報学、ちょっと特別だぞ。」

その言葉に教室全体が小テストか…っ、と凍りつく。
バイトばっかりで復習してない…！や、やば…

「コードネーム、ヒーロー名の考案だ。」
「胸膨らむやつ来たー！」
「ほ…良かった…。」