レーテーの天泣 ページ24
オンボロ寮に一匹、友人の帰りを待つモンスターがいた。
「子分帰ってくるの遅いんだゾ！お腹空きすぎてオレ様、お腹と背中がくっついちまう！…って、あれ、雨なんだゾ」
賢者の島の汚れを洗い流す様に、レテの水が降る。
「天気予報ではそんなこと言ってなかったんだゾ…？」
島全体を、忘却が包み込む。
嫌いなあの娘も、優しい先生も、素敵な友達も。
飛沫の一滴で、何より大切なことさえ忘れてしまう。
「あ“！Aのヤツ、傘持ってってないんだゾ！？」
濡れたら風邪引いちまうんだゾ、そう叫んで慌てる彼の動きが、ふと止まった。
「ん？Aって…誰のことなんだゾ…？」
耳元の炎が揺らめく。
「オレ様はいつだって一人ぼっちで…」
違う、心の中で何かがざわめく。
いつも誰かが隣にいてくれたような。
強気な笑顔を、向けてくれていたような。
「オレ様、何を待ってたんだゾ…？」
雨は、まだ止みそうになかった。
全ての記憶から、記録から、貴女が消えるまで。
ラッキーアイテム
糸杉
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Matyu(プロフ) - るいさん» コメントありがとうございます〜どうかグリムを抱きしめてやって下さい！最悪のシュラウド、最高ですよね。 (4月27日 7時) (
レス) id: 804f68e71a (このIDを非表示/違反報告)
るい - グリムー！！！！ひとりぼっちじゃないよー！！！監督生がいるよー！！！でもイデア先輩も最高だなー (4月27日 5時) (レス) @page25 id: b34786daa2 (このIDを非表示/違反報告)
Matyu(プロフ) - 水豚さん» とても光栄なお言葉です！ヤンデレ風味のシュラウド、良いですよね。こちらこそ、読んでくださりどうも有難うございました。 (2月26日 17時) (レス) id: 7b0c655599 (このIDを非表示/違反報告)
水豚 - やばい、性癖に刺さったァ、全私が喜んでいる…。こんなに素晴らしい小説、タダで読めるなんて…。ありがとうございました。 (2月26日 2時) (レス) @page25 id: 1de28648f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Matyu | 作成日時：2024年1月12日 19時
