【ONEPIECE】新時代を夢見る【ウタ・ルフィ】 (ページ1)

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フーシャ村の潮風が肌をヒリつかせる。

ざあ、ざあ、と規則的な音を奏でる海に私は焦がれていた。

海に出た幼馴染のルフィと、
ある日突然会えなくなった大親友ウタ。

彼らはきっと、今もこの海が私と隔てる向こうへいるのだ。

会いたいな、また昔みたいに遊びたい。

それもきっと叶わぬ夢なのだろう。

ルフィは今や世間じゃ凶悪な海賊。

ウタに至ってはどこにいるのかもわからない。

あまり考えたくもない事だが今もこの海に彼女の命がまだこの世に存在するのかも確定していないのだ。

会いたい、また遊びたいなんて願望ばかりが独り立ちして、

私は平々凡々な日々をただ手放したいとだけ、漠然と思っていた。

あの日三人で語り合った「新時代」はもうとっくに

二人の記憶の彼方に屠られているのかな。

そう思うと、過去に取り残されているような自分が嫌になった。