堂本兄弟＊5＊ (ページ5)

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剛side

光一が出ていく時間も

帰ってくる時間も毎日疎ら

平日だから働きに出る、というわけでもなさそうだし

土日祝日だから休み、というわけでもなさそう

「じゃあ行ってくる～」

と間延びした声をかけて

僕を抱き締めると

のろのろと家を出る

帰ってくれば

僕を抱き締めることもある

キスすることもある

行為に及ぶことだってある

もちろん僕に拒否権はあるんだけど

そのときの光一の瞳が

決まって寂しそうに揺れていて

虚無感に囚われているように見えるから

「光一の好きにして…」

と何もかも赦してしまう

その言葉だけで

ほんの少し嬉しそうに微笑むから

僕まで笑って

これでいいや、と思える

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「何で光一は僕を連れて来たん？」

「ん～…強いて言うなら、気に入ったから？」

「どういうこと？」

「見た瞬間、欲しいって思った」

ベッドの中で光一に抱き締められながら微睡む

この時間が一番好き

これ以上ないくらい光一が優しげに笑ってるから

「も～…帰宅途中に急に車に連れ込まれるから何事かと思うたわ」

「狙ってたんや、ずっと。チャンスやと思うたから」

「僕もな…光一にやったら貰われたる、と思った」

それは本心

光一をちらりと見たら

嬉しそうに笑ってた