堂本兄弟＊5＊ (ページ18)

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【死にたくなるほどの愛をあげたいの】ページ18

俺だけのものに

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剛side

光一は

時々すべてを拒絶する

あれもいや、

これもいや、と

じゃあどうすればいいのか、と問うと

ムッとした顔で俯いてしまう

キスしてやると喜ぶのは知ってる

だからキスして機嫌をなおす

いっそ

俺以外をすべて拒絶してくれればいいのに

剛以外のすべてが嫌だと

安心して眠ることもままならない俺を

貴方は知ったら笑うのだろうか

腕の中に囲っていられればいいのに

永遠に縛りつけていられたらいいのに

「おま、え…俺、以外のこと…考えとった、やろ」

結合部分をキュッと締め付けられて

快感の波に意識が引き戻される

「あぁ…ちゃうよ。お前の、こと…考えてた…」

「嘘やぁ…俺んこと、っあ…見てへん、かったもんっ…」

責めの言葉とは裏腹に

眉をひそめながらも

その顔は穏やかに微笑んでいる

何もかも受け止めてくれる気がして

上から光一の首に手を掛けた

「んふっ…力入れても、えぇ、よ」

「えぇんか？…死んでまう、で…」

「…殺して？」

やっぱり

その顔は穏やかに微笑んでいる

「あほぉ…お前が死んだら俺が生きてけんわ」

そう言って首から手を離したとき

光一の表情が

微かに悲しげに歪んだ

その変化を

俺の目は捉えていたけれど

見て見ぬフリをした

…殺せるわけない

一人でなんか逝かせない

どこまでも隣に居てよ

「愛された、ままっ…殺して、やぁっ…」

快感に流されて

熱に浮かされたように

光一が言った

生理的な涙か

感情の涙か

光一の頬を滑り落ちた

貴方は泣きたいのに泣かないから

泣いてた、と言っても

泣いてない、と突っぱねるから

この涙は無視しよう

涙のわけも訊かないでいよう

殺してなんかあげないよ

貴方を独りになんてさせない

俺だって独りになりたくない

殺したくなるほどの愛がほしいの

死にたくなるほどの愛をあげたいの