- BacK / FronT -

BacK FronT 13 ページ14

you side.









学校に戻ると岩橋に手を引かれて、

無理やり人気のない廊下へ連れてこられた









｢ ちょっ … 離してよ！ ｣









岩橋は私の腕をしっかり掴んでいて逃げられない









玄｢ お前、一体何者なんだよ ｣

｢ 別に何者でもないよ ｣

玄｢ じゃあ、何であんなに喧嘩強いんだよ
いつもは笑ってるくせに … お前何か隠してるだろ ｣









私は一瞬ビクッとして目線をずらす









玄｢ 帝学の中島が誰かと電話で言ってるの聞いた
お前が平野と神宮寺をコンプリートしたって ｣









依然として視線を合わせない









玄｢ お前、中島に言われてここに来たんだろ
あいつは、お前の兄貴なんじゃねーの？ ｣









私はゆっくりと顔を上げた









｢ … 私は、まだ何も言えない ｣

玄｢ なんだよそれ … ｣









私は岩橋に胸ぐらを掴まれた









｢ あんたはさ、実の兄の下僕になったことある？
毎日暴力受けて、嫌なことされて、変なことされて
そんなことされた人の人の気持ちわかる？ ｣









そう言うと胸ぐらを離された









｢ 健人に命令されてここに来た、それは事実
だけど命令されっぱなしなわけないでしょ ｣








私には目的があるの









玄｢ じゃあ、何のために
お前はコンプリートするんだよ ｣









しばらく静寂が私たちを包んだ









｢ … 健人を倒すため ｣

玄｢ それとコンプリートはどう関係あるんだよ ｣

｢ … 知ってる？
帝学のトップと戦えるのは黒学のトップだけ
だから、私は黒学のトップになりたかった

もともと私は岩橋がトップだと思ってた
だから計算が狂った ｣

玄｢ 一旦皆を統一させて
帝学に乗り込むつもりだったんだな ｣

｢ そうだよ ｣









岩橋はしばらく黙り込んだ









玄｢ … わかったよ、帝学とやってやるよ ｣

｢ えっ？ ｣

玄｢ だから早く永瀬のことコンプリートしろよ ｣









意外だった

あの岩橋がこんなにも簡単に協力するなんて









｢ ありがと … ｣

玄｢ それと、なんかあったらここに連絡して ｣









そして渡された一枚の紙

そこには綺麗な字で電話番号とメアドが書いていた

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