虎探し ページ7
敦side
この女性、Aと呼ばれる人はすごく綺麗な人…いや、可愛いっていう表現の方が合ってるかもしれない。
「何だと…!」
「ちょっとA〜バラさないでよ」
『だって、国木田さんが本気で首吊りしたらどうするんですかっ』
「一緒に黄泉の国へ行ける」
『ダメですよ!』
この2人の知り合いみたいだし、この人も武装探偵社の人なのか。こんなに儚げな女性が武装探偵社の人だなんて、なかなか信じられない。
『あ、そういえば挨拶がまだでした。私はこの2人と同じ、武装探偵社の一隅…谷崎Aです。』
「あ、えっと、ぼ、僕は…中島、敦です…!」
こんな可愛い人見たことないから緊張する…!あの大きな瞳に吸い込まれそうだ…
『そうですか。敦くん、よろしくお願いしますね!』
やっぱり探偵社の人だったんだ…
でも、探偵社の人たちがこんなに集まるなんて…
「探偵のあなた方の、今日のお仕事は…?」
「虎探しだ」
ドクッ…
「……虎探し?」
「近頃街を荒らしている『人食い虎』だよ。倉庫を荒らしたり畑の作物を食ったり好き放題さ。最近この近くで目撃されたらしいのだけど___」
ガタッ
僕は椅子から転げ落ちた
そして四つん這いになって逃げようとする
「ぼ、ぼぼ僕はこれで失礼します」
しかし、
「待て」
国木田さんに首根っこを掴まれ、それもかなわなかった。
「む、無理だ!奴____奴に人が敵うわけない!」
「貴様…『人食い虎』を知っているのか?」
「あいつは僕を狙ってる!殺されかけたんだ!この辺に出たなら早く逃げないと____」
僕は言葉を最後まで続けられなかった
右腕を掴まれ…
ビタンッ
「…ッ!」
そのまま床に押さえつけられた
「云っただろう
武装探偵社は荒事専門だと。
茶漬け代は腕一本か、もしくは凡て話すかだな」
腕一本だなんて冗談じゃない!っていうか、痛い!
『国木田さん、離してあげてください。あなたがやると、情報収集が尋問になってしまいます。』
ほら、と国木田さんの僕を拘束する腕をやんわりと引き剥がしたAさん
『大丈夫?怪我してないですか?手荒なことしてごめんなさい…』
「い、いえ…」
見た目だけじゃなくて、中身まで綺麗な人だな…
そんな風に、彼女に見惚れていると
ぐいっ
『きゃっ…』
「それで?」
太宰さんが、Aさんの腕を引っ張り自分の腕に閉じ込めた
それを見た僕は胸が少し痛くなったけれど…
彼が聞きたい話を、大人しく話すことにした。
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Divan’ Arc-en-ciel(プロフ) - おぉぉぉぉおおお!!!続編!!!おめでとうございます!!!!応援頑張って下さい! (2017年6月12日 19時) (レス) id: 3b636005a9 (このIDを非表示/違反報告)
オタオタhshs(プロフ) - すごい面白いです(〃艸〃)芥川さん落ちに1票入れさせて頂きますm(_ _)mこれからもぜひぜひ頑張って下さい! (2017年6月12日 18時) (レス) id: d63ff6d4cd (このIDを非表示/違反報告)
はやし(プロフ) - この作品に惚れました。(何言ってんだ)貴女様の谷崎君可愛すぎます。これからも頑張って下さい!応援しております。 (2017年6月9日 17時) (レス) id: 3e69f8f1b1 (このIDを非表示/違反報告)
千南.*・゚.゚(プロフ) - オチは谷崎さんでお願いします とっても面白いです! これからも更新頑張ってください! (2017年6月7日 21時) (レス) id: f71cdd405e (このIDを非表示/違反報告)
下野ゆき(プロフ) - 落ちは4番でお願いします。ではこれからも更新がんばって下さい! (2017年6月7日 18時) (レス) id: d03d38ff75 (このIDを非表示/違反報告)
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