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「あ、あの!……藤堂さん…藤堂平助さんはご存知ありませんか?」
土「平助に何か用があるのですか?」
「…江戸にいた時に一度お会いしたことがあり、どうしてももう一度お会いしたいと思いまして…。」
土「……。」
「…えっと。」
土方さんは何かを考えているのか、答えは返さずにいた。
土「これから屯所まで向かうが、君はそれでいいかな?」
「はい!」
きっと土方さんにはバレているだろうが、聞かれても黙って屯所まで付いて行こう。
土「君と平助とはどんな関係なの聞いても?」
「…江戸にいた時、あなたと同じで浪士に絡まれていた私を助けてくださいました。」
土「…そうでしたか。」
「はい、とっても話しやすくて優しい方でしたよ。」
土方さんとこんな話が出来る日が来るとは思ってなかったな。
最も、この数日後には池田屋事件が控えているのだからそんな呑気にもしていられないのだけど。
土「さて、屯所が見えてきましたね。私は平助を呼んでくるので、突き当たりの神社で待っててください。」
「分かりました、ありがとうございます。」
土方さんに一礼をした後別れ、一人神社の方へと向かった。
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作者名:ひじり若葉 | 作成日時:2019年1月22日 18時