生きる未来を救いたい【龍が如く維新！】 (ページ18)

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翌日になって屯所に行くと、…昨日私が帰ったあの後岡田以蔵が斎藤さんらとやりあい、岡っ引きに捕まったらしい。
そして、新撰組の隊長も二人殺されたという。
割と一大事な気もするが、今日は久々の非番で京に来て初めて男装せずに出歩いている。

「…見廻りと観光はだいぶ違うよね。」

ならず者に絡まれている人を見て見ぬふりするのは気がひけるが、今は帯刀していないしこの格好で助けに行ったら返り討ちにされるのは考えずとも分かる。

浪士「おい…そこの女。なかなかいい顔じゃねぇか？」

…折角の観光だって言うのに満足に街も歩けず、浪士に話しかけられる。

「…すみません、急いでますので。」

浪士「おい！」

無理矢理腕を掴まれ、非常に面倒なことになった。
あたりを見回すが岡っ引きもいなさそうだし新撰組も見当たらない。
まだこんな所でやられてる場合じゃ無いんだけどな……。
なんとか切り抜けられないかと考えを巡らせようとすると、誰かが浪士の腕を掴み止めた。

土「嫌がっているが。」

声の主を見ると、…土方さんだった。
浪士も相手が誰だか分かると血の気が引いたのか、顔を青ざめ腕も離した。

浪士「っち！……きょ、今日の所はこれくらいにしてやる！！」

そう吐き捨てて走り去って行った。
土方さんはこちらを振り向き、私の顔をじっと見た。
もしかして…三浦だってバレてしまっただろうか？

土「怪我はないか？…君のような女子一人で歩けるほど京の治安は良くない。以後気をつけなさい。」

「…ありがとうございます。」

土「それでは。」

私が三浦だとは気づいてないのか、特にこれ以上何も言うことなくその場を去ろうとした所で…私は咄嗟に声を掛けて呼び止めた。