生きる未来を救いたい【龍が如く維新！】 (ページ14)

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船は無事に京に着き、私達は新撰組として京の治安を護ることになった。
街の人達からは人斬り集団や幕府の犬なんて言われながら数年、新撰組は大勢の隊士を集めた。

私はあれから、油小路の変が起こる時を…日々自分の命をかけながら待っている。
住まいは後に来る斎藤さんと同じ寺田屋だけど、今は屯所で寝泊まりしている。
幸いにもまだ大きな怪我なく、新撰組の隊士を続けられている。
隊長の平助からは「人を切れない人は俺の隊には要らない。」なんて言われながらも、見捨てられては無いようで…寧ろ気を遣って貰い、人を切れないならと救護の方に回してくれている。

ちなみに今は不逞浪士に切られたうちの隊の隊士の手当てをしているところである。
包帯を巻いたところで、平助が前から歩いてきた。

藤「あ、いたいた。三浦は聞いた？新しい隊士が来るんだって。」

「…え？」

藤「その新人、新八さんと互角だって。」

「名前はなんて言うんですか？」

私がそう聞くと、平助は顎に手を当てて首を捻っていた。

藤「んー、何だったかな。…ごめん。そこまでは覚えてない。」

「そうですか。」

平助もこんな感じでまだピンピンしている。何一つ変わりないが、一つ変わったこととすれば隊長と平隊士ということもあり私に敬語を使わなくなったこと。
嬉しいような、…遠くなったような。
前よりも距離ができた感じで、少し寂しいような気もする。