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2話 ページ3


老婆は、門の中へと、足を進める。

ふと、立ち止まると、その場でしゃがむ。


すると、
老婆の頭の上を、短刀が通って行く。

??「やるじゃねえか。ババアのくせに、俺っちの攻撃を避けるなんてよう」

『貴方は、確か…………”薬研藤四郎“だったわね。老いぼれを舐めてもらっちゃ困るわよ。』

薬研「さっさと帰れ。人間」

『人間…ねぇ。それじゃあ、もし、私が、カエルだったら、はいどうぞって受け入れてくれた?』

薬研「さぁな」

『とりあえず、あたしゃ帰る気は無いからね。よーく覚えておくんだよ』

薬研「ババアの悪あがき…………」

そんな薬研藤四郎の独り言に老婆が反応する。

『ああ“?今なんて言ったのかい?(威圧)…それよりも、あたしゃあ、シノってんだい!次にババアって言ってみな、お前の頭どっかへと飛ばすよ。覚えておき、小僧』

薬研「めんどくせぇ」

『さてと、』

その一言で老婆が動き出し、飛んで行った短刀、薬研藤四郎の本体を、そっと優しく拾い、自身の胸の前に持ってきて、

『痛かったねぇ、よしよし。よく頑張ったねぇ、もう大丈夫だよ。』

と優しい声で、泣いてる赤子をあやすかのように優しく撫でる。

すると、ボロボロだった短刀は徐々に美しく切れ味の良さそうな刃になって行く。

その時、薬研藤四郎もツーッと静かに、己の頰を濡らして行く。
老婆の澄みきった霊気と、優しい声に、思わず涙してしまったのだ。



…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…
最初の奇襲が薬研くんって割と多いけど、

推しを最初に出したいという気持ちには勝てませんでした。

すみません。

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作者名:飛彩 | 作成日時:2018年4月15日 14時

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