8人目のバイト！？① (ページ29)

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錦戸side

今日はクロニクルの収録日。
てなわけで、メンバー全員が同じ楽屋に集合してる。
ちなみに、俺は章ちゃんとギター弾いてるで☆

章ちゃんとハモり合いながら熱唱して、ちょうど曲が終わった時、
ドアをコンコン、と叩く音がした。

もう時間かな、と思ってギターのケースを引き寄せたら、村上くんが「はーい」って返事をする前に、ドアが開いた。
返事くらい待てや。失礼なやつやな。

と思って視線を上げた先には、ジャニーさんの秘書である工藤さんが立っていた。
無意識に立ち上がって、お疲れ様です。と頭を下げた。
他のメンバーも、みんな同じようにしてた。

工藤さんはうちの事務所では知らない人はいないほどの有名人。
工藤さんがいなかったらジャニーズ事務所はここまで大きくなってなかったんじゃないかって言う人もいるくらい。とにかく、すごい人やねん。(雑)

工「おはよう。
今日から研修生の関ジャニ∞担当が君たちと一緒に行動することが正式に決まった。早速だが、今日のクロニクルの収録から同行することになる。まあ、出演するわけではないからそんなに問題はないと思うが、何かあったらすぐに言ってくれ。」

そして、工藤さんがドアの外へ一歩退いて、代わりに入ってきたのは、大学生くらいの女の子だった。
ん？てか、研修生って何の話やねん。俺、何も知らんねんけど。

「お、おはようございます。今日からジャニーズ事務所研修生として関ジャニ∞さんにつかせていただくことになりました、AAです。色々ご迷惑をかけてしまうと思いますが、宜しくお願いします。」

女の子はペコッと頭を下げて、サササッと廊下に引っ込んでしまった。
何の話か全くわからない俺は、ただただ立ち尽くすしかない。

工「じゃあ、そういうことだから。よろしく。」

そう言って、工藤さんがドアを閉めようとしたら、村上くんが、「ちょっと待ってください！」と勢い良く止めた。

村「いや、研修生って何ですか？俺ら、何も聞いてないんですけど。」

工藤さんは、表情一つ変えずに、横山くんの方を見て、「まだ話してないんですか？」って言った。
え？どういうこと？って横山くんの方を見ると、気まずそうに小さく頷いてた。

工藤さんは小さくため息をつくと、
「詳しいことは横山さんから聞いてください。」
と言って、強引にドアを閉めてしまった。

…その後、横山くんが質問攻めにあったのは、言うまでもない。