8人目のバイト！？① (ページ27)

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オーディションに合格して、数週間経ったけど、
まだ仕事らしい仕事はもらえず、週4で歌とダンスのレッスンをしている。
歌は個別で先生とマンツーマンだけど、ダンスは他の研修生の子と一緒にやってるから、だいぶ打ち解けてきた。

色々と相談に乗ってくれたお礼ということで、もっちゃんには本当のことを話した。
どうやら、ジャニヲタさんたちの間では、合格者たちが各グループに派遣されるところまで伝わってたみたいで、「あんた、それ絶対にいいふらかさない方がいいよ！！！！」って言われたので、もっちゃん以外の人には言ってない。
あ、お母さんには言ったわ。笑
お母さんは娘が急に「アイドルのバイトすることになった…」って言っても、「そうなのね、頑張ってね。」としか言わなかった。
でも、お父さんと弟に言う勇気はまだなかった。

そして今日はとうとう、初めてのテレビ局勤務。
そして、初めて、

関ジャニ∞さん全員と会うことになる。

一応、工藤さんにもらったCDは全部聞いたけど、DVDは時間がなくて、新しい三つしか見れなかった。だって学校のテスト期間被ってたんだもん！(言い訳)
でも、そんな少ない情報でも、結構本格的なバンド演奏ができることとか、意外としっとり系の曲も似合うこととか、エイトレンジャーっていう壮大なコントを数年おきにやってることがわかって、ちょっとハマりそうになったような気がする。

気がついたら、集合時間の20分前には某テレビ局に到着した。
一階のロビーで待ってて、と言われていたので、ソファーに腰を下ろして、行き交う人を見ていた。
(たぶん)デビューしたてのアイドルの子たちがキャピキャピはしゃぎながら中に入っていく。
と思ったら、すっごい美人なお姉さんが颯爽と目の前を通り過ぎていく。
私、本当に芸能界で働くのかな…かわいくキャピキャピもできないのにたいして美人でもないし。
あの人たちでも売れない世界じゃ、私なんて絶対売れないだろうな…

と、思考がネガティブになってきたので、この時間を使って、スマホで関ジャニ∞について調べてみる。
さすがに顔と名前はもう一致してるけど、細かい知識がまだまだだから、スキマ時間で入れられるだけの知識を入れておく。笑
これから会うっていうのに、私、こんなんで本当に大丈夫なのかな…
急に不安が襲ってきて、やたらと高い天井を見上げた。