連 絡 板（更新履歴など）

サンプル（移行したお話） ページ1

高２になってクラス替えにより仲良くなった望に、下校途中「今晩うちで一緒に晩御飯食べてかん？」と誘われ突然のことに驚く。４月からずっと仲良くして来たけれど、こうして自宅に呼ばれたことは初めてだったから。何でも父親が出張中とのことで、人数の少ないご飯は淋しいらしい。確か前に家族仲がめっちゃ良いと言っていたから、１人でも欠けると淋しさが増すのだろう。





「なら今って、家に望と母親だけ？」

「そっ。でももしかしたら、姉ちゃんが帰って来るかも。
昨日連絡入れたから、晩御飯の時だけでも来てくれるかなって。」

「姉ちゃん、居ったん？」





今まで一緒に居た中で姉ちゃんが居るとか、聞いたことなかっただけに疑問に感じた。これだけ嬉しそうに話してもいるし、家族仲も良いと言っていたからには姉弟仲も良いのだろう。にも拘わらず口にしてこなかったのは、何か特別な理由でもあるのかと引っ掛かったのだ。望の姉ちゃんというからには多分大学生くらいで、通いやすいよう一人暮らしでもしているのだと推測される。





「姉ちゃん年が離れてるからなー。
もう社会人やねんで、今２３歳やから。」

「結構離れてるな！
えっと、６つ年上ってことか。」

「そっ。姉ちゃんと並んで歩いてると、恋人に間違わられる。
向こうは嫌みたいやけど、俺は嬉しいねん。
あんま姉弟で顔が、似てへんからかな？」





校内を歩いてても騒がれる望やから多分お姉さんは正反対で、大人しい素朴なタイプの人なのかもしれない。ただ望と歩いててカップルに間違えられるって言うことは、身なりはオシャレでスタイルのいい人だと予想が出来る。俺より余裕で大きい男も、今まではそんなに多くもなかったし。





「望の姉ちゃんって、素朴な感じの人？」

「素朴…、ではないかな？
顔はハッキリ言って濃いし、素朴ちゃうと思う。
性格はかなりの負けず嫌いで、けどどっか抜けてる感じ。」

「……よく分からんかも。」

「今日来たら紹介したげるな！
流星には特別やで、他ん奴には紹介したらんし。」

「んー、ありがとう。」





口にしたら怒られそうやし否定されそうやけど、ひょっとして望って結構なシスコンだったりするのではないだろうか。さっきから話を聞いていて、そうではないかと思わずにはいられない。別に悪くはないけれど少しだけ意外な一面。







学校での望は、女の子に大人気やのに。







ーーーーーーー


こんなようなのを書いていました。

観 覧 パ ス→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す