Antares 1 ページ1
「ただいまあ！」
「お、おかえり？？」
玄関のドアが閉まるや否や、Aの首に腕を回して抱きついて来た佐久間を受け止め損ねて、壁にAの背がぶつかった。
「今日来るって言ってたっけ？」
「んーん、言ってない。」
「飲み会だったのよね？」
「そう！めっっっちゃ楽しかった！」
「それは良かったね。」
くふくふとご機嫌に笑う佐久間につられて、Aも思わず笑うと、佐久間が更にご機嫌に鼻を鳴らす。
「友達が彼女出来たらしくて、めっちゃ自慢してきてさあ。」
「へえ、おめでたいね？」
「そう！めでたいの！めでたいんだけど、何か自慢されるとこっちも張り合いたくなるじゃん？」
「なる、かな？」
「なるの！俺の彼女もスッゲー可愛いし！
負けてねえし！みたいな。」
「まさか大介、それ言ってないよね？」
「言ってない。言っちゃダメなの分かってっから
ツナシャチの自慢してやった！！」
「それは誰も敵わないね。」
首まで赤くした佐久間から香るアルコールの香り。
テンションはある種普段通りだが、事前連絡もなしに家に来る程には酔っているらしい佐久間の
その背をぽんぽんと叩く。
「取り敢えず、リビング行こ、大介。」
「行く〜。」
Aから体を離した佐久間に手を握られて
廊下を進む途中で、声をかける。
少しふらつく佐久間の足にスリッパがないことに
あーあ、と内心Aは声を漏らした。
やはり、結構酔っているようだ。
「佐久間隊長、冷蔵庫に寄ってほしいです。」
「了解でありまーす。」
冷蔵庫に到着すると、佐久間はAの手を握ったまま残る片手で冷蔵庫を開けて、どうぞとAを促す。
その間もにこにこと笑う顔は、普段よりも少しだけ緩い。
Aが冷蔵庫から取り出した佐久間の好きなメーカーの水のペットボトル。
蓋を開けようと思えば片手が埋まっていることに気付いて、Aは苦笑すると佐久間に握られた手を揺らす。
「大介、手、離して？」
「やだあ。」
「ペットボトル開けられないの。」
「俺が開けてあげる。」
Aの持ったままのペットボトルの蓋を、佐久間が空いた方の手で開ける。
「ほら、どーぞ。」
「ありがとう。でもこれは、大介に飲んでほしいのね？」
「俺？俺喉乾いてないよ。」
「それでも。飲んで。」
ペットボトルの口を佐久間に向けると、きょとんとして佐久間の目がペットボトルとAの顔を往復する。
「俺に飲んでほしいの？」
「そう。」
「お願い？」
「……。」
「お願い？」
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Y.Harumizu(プロフ) - マコトさん» 刺さったみたいで良かったです（笑）緑さんみたく可愛く終わるはずが、何故か大人な雰囲気になってしまい(・・?)桃さんは罪な男です（笑） (8月3日 20時) (
レス) id: 3d23a8217f (このIDを非表示/違反報告)
マコト(プロフ) - ギャーーーー!!!Σ(ﾟДﾟ) ……Harumizuさん、私の息の根を止めるおつもりなのですね……｡そうなのですね……｡ 助けて〜〜!! (8月3日 0時) (レス) @page5 id: f6a74c2234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Y.Harumizu
| 作者ホームページ：http://beautifulvitamin.yukihotaru.com/
作成日時：2023年8月2日 19時
