Dear 31st Birthday 6 ページ6
チェキを一旦ソファに置いてから、綺麗に盛り付けられた料理をリビングに運ぶ。
それだけでも華やかになったテーブルにカメラを向けるも、これはスマホで良いなと思い直してスマホで写真を撮る。
自分のために用意された料理たち。
それだけでも嬉しくて、カメラを片手にご機嫌に佐久間はキッチンに戻った。
「Aー、こーっちむいて?」
「えー、写真撮るつもりでしょ。」
「そりゃ勿論!だって誕生日プレゼントだもん。
ね、ほらー、エプロン姿のA撮りたい!」
「んもう。」
菜箸を持ったAが控えめにピースサインをする姿をカシャリと撮る。
「いいねいいね〜。」
「はいはい、油跳ねるから、もうあっち行ってて。
あ、グラス出しといてくれる?」
「あーい。」
肉の焼ける良い匂いと、出てきたチェキに浮かび始めたAの笑顔に、佐久間は更に機嫌を良くした。
「ご馳走!うまそう!」
「そう言ってもらえると、頑張った甲斐があるな。
じゃあ食べよっか。」
「「いただきまーす!!」」
鶏の照り焼き、グラタンが更に追加されたテーブルを2人で囲んで手を合わせる。
早速箸を取った佐久間が、あ!、と声を上げる。
「ちょっと待ってA!
食べる前に一緒に写真撮ろ!」
「あ、それはいいね。上手く撮れるかな?」
2人で肩を寄せて、佐久間が目一杯腕を伸ばして持ったカメラのレンズを見て、かしゃん。
出てきたチェキを、また、ドキドキしながら2人で見つめる。
撮ってすぐ確認できるスマホの写真も良いけれど
こうして2人でドキドキしながら待つ時間が出来るチェキも良い。
すぐ真横で、じっとチェキを見つめるAの睫毛を盗み見しながら、佐久間は小さく笑った。
「あ、ちゃんと撮れてる!」
「ほんとだ、俺上手!んじゃ、食べよー!」
Dear 31st Birthday 7→←Dear 31st Birthday 5
41人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マコト(プロフ) - 読んでいて、とっても幸せな気持ちになりました。ありがとうございましたヽ(=´▽`=)ノ (7月9日 0時) (レス) @page9 id: f6a74c2234 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Y.Harumizu | 作者ホームページ:http://beautifulvitamin.yukihotaru.com/
作成日時:2023年7月8日 22時