Merry Xmas2023(Koji.M) (ページ3)

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Weihnachtsbaum nur für Dich 3 ページ3

ふうん、と曖昧な返事をしたAは
康二な雪だるまを指で突いて揺らす。

「康二がここなら、私何でも良いや。」

そもそもは、このクリスマスツリーだって
飾りたいと言い始めたのは向井だ。
しかも何故かAの家に置きたいと言って譲らず
ここ数回の逢瀬は、Aの家でクリスマスの準備に費やされている。

それはそれで楽しいけれど
向井ほどの熱心さは、Aにはない。
ツリーなんて、街中に出ればここ数ヶ月で嫌と言うほど見たし、何なら事務所にだって立派なものが飾ってある。

向井だって同じだろうに、とAが隣を盗み見ると、いつから向いていたのか、ぱちりと向井と目が合って、掠めるように、一瞬唇が重なった。

「！」
「クリスマス当日もやけど、もう少ししたら忙しなって、会えへんやん？」
「う、うん。」

不意打ちのキスに驚きながらAが頷くと
少しだけ困った顔で向井が笑う。

「せめて、Aさんの家に、２人で飾り付けした、
　めっちゃ綺麗なツリーがあったら
　Aさんも少しは寂しないかなあ、思てん。」
「！！」

それはAが初めて聞く向井の気持ちで
今度は違う意味で、Aは瞬いた。

「それに、イルミネーションとかも一緒に
　見に行かれへんやん。やからさ、
　ここでめっちゃ綺麗な飾り付けして、一緒に見れたら
　ええなあ、って。」

色々出来んくてごめんな、と最後に呟いた向井に
Aはマグカップを床に置くと、ぎゅっと向かいに抱き着いた。