Antares; Reverse 6 ページ13
ぱっと顔を上げた向井に笑うAは
すっかり酔いも醒めたのか、頬の赤みはなくなっていた。
「私、酔ってもスキンシップとか増えないから。」
「は？何言うとるん、自分酔って覚えてないだけやろ。
めっちゃ、触ってきてたやん。」
「だって、康二だもん。」
「はい？」
「流石に自分の酔い癖くらい、知ってる。
私、そういうスキンシップ系じゃないの。」
「待って待って、全然分からん。どういうこと？
じゃあ今日のは、酔ってなかったん？全部嘘？」
「ううん。」
混乱も露わに何度も瞬きをする向井に、Aはくすくすと笑って、その隙をつくように軽く唇を合わせた。
そんな一瞬のキスに、向井はいよいよ目を白黒させて
顔を真っ赤に染めた。
「？！？」
「酔ったら、ちょっと、気持ちに素直になれるの。
康二に甘えたいな、とか
康二に意地悪したいな、とかキスしたいな、とかね。
普段はお姉さんだから抑えてること、
素直に出来るようになっちゃうだけだから。」
「…っは、」
「だから、友達に触ったりもしないし、
距離が近くなったりしないから。
安心しっ、わ、んんんっ？！」
Aの言葉ごと飲み込むように
向井から荒々しく重ねられた唇に
Aの言葉は途中で途切れて
苦しい位の力で、向井はAを抱き締めた。
少しくぐもった声と水音、途切れ途切れの呼吸の音が
終わる頃には、Aはぐったりと
向井にもたれて肩を上下させていた。
「ごめんな、苦しかったよな。
でも、Aさんが悪いよ？
意地悪した後、あんな可愛いこと言ったら
そりゃ、こうなるて。」
Aの恨めしそうな視線を軽くかわし、その背を片手で撫でながら、もう片方の手で向井はAの唇を撫でる。
Aの呼吸が整うのを待つように、何度も優しく。
「そんな酔い方なら、たまにじゃなくてもええなあ。
でも、心配なのもホンマやから、外で飲む時は
程々にな？出来るだけ俺とおる時だけにしたって？」
Aの唇から離れた向井の手が、またAの頬に添えられる。
酔いのせいとは違う理由で潤んだAの目を覗き込みながら、向井は瞳を細めて微笑んだ。
「息、楽になった？
ほなら、Aさんが普段我慢してることの続き、
いっぱいしよか。」
fin.
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Y.Harumizu(プロフ) - マコトさん» いつもありがとうございます^ ^この可愛さは彼にしか出せませんよね〜(//∇//)書いてて自分でもにやにやしました（笑） (11月12日 10時) (
レス) id: 245b47ec32 (このIDを非表示/違反報告)
マコト(プロフ) - うわ〜、何 この可愛らしい世界(*ﾉｪﾉ)ｷｬｰ めっちゃニヤニヤしながら読んじゃいました(笑) (11月12日 9時) (レス) id: f6a74c2234 (このIDを非表示/違反報告)
Y.Harumizu(プロフ) - わたたいさん» 初めまして。リクエストはお受けしていないのです。よろしくお願いします。 (11月12日 1時) (レス) id: 245b47ec32 (このIDを非表示/違反報告)
わたたい(プロフ) - こんばんは!リクエスト大丈夫ですか？ (11月12日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
Y.Harumizu(プロフ) - ひまわり。さん» ありがとうございます☺️楽しみに思っていただけると嬉しいです☺️みんな魅力的過ぎて、本当書いてて楽しいです（笑） (8月17日 20時) (レス) id: 3d23a8217f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Y.Harumizu
| 作者ホームページ：http://beautifulvitamin.yukihotaru.com/
作成日時：2023年8月6日 17時
