Sweet poison for you(Tatsuya.F) (ページ6)

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Sweet poison for you 6 ページ6

「本当にさ。喜んでほしいのだけなの。」
「うん。」
「無理とかしてないから。」
「うん。」
「俺もちょっと、値段とか考えるから。
　Aも、貰った時は何も考えずに喜んで？」
「…うん。」
「俺がやりたくてやってる事だから。」
「うんー…。」

耳朶をもう１度撫でて、深澤はAの頭を自分の胸に押し付けるように抱きしめ直す。
未だ納得のいっていない、Aの小さな呻き声が漏れたが、それ以上反論の言葉は無かった。

「…この話、終わってないからね。
　今日は保留にするだけ。」
「分かってるって。話し合お、お互い納得するまで。」
「うん。」
「俺の我儘、聞いてくれてあんがとね。」
「…我儘…我儘なの、これって。」
「我儘でしょ。俺が俺のしたい事させてほしくて、Aを困らせてんだから。」
「そう…うーん…？よく分かんなくなってきたから
　もう今日はおしまい。」

深澤の胸に額を擦り寄せたAが欠伸を漏らすのを見て、深澤はゆるゆると笑みを浮かべてそっとその背を撫でる。

「もう寝よ。」
「賛成。」

ベッドに入ると、すぐにAの寝息が聞こえてきて
深澤はその頭をそっと引き寄せると、起ち上げたスマホの明かりがAの視界に入らないようにする。
画面を操作して探し出したのは、先程の雑誌に載っていたネックレス。
色んな角度から撮られたネックレスの写真を確認した後、ポチリとそのまま購入ボタンを押す。
購入完了の画面を確認すると、スマホの画面を落として、Aを抱きしめ直すと、深澤もそっと目を閉じた。