Merry Xmas2023(Ryohei.A) (ページ3)

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echtes Weihnachten 3 ページ3

そうしてやっと始まった、2人だけのクリスマス。
ピアノ演奏のクリスマスソングを流しながら
楽しく用意した食事を囲む。
キャンドルの灯りが、ゆらゆらと揺れる。

「あ、ホットワイン美味しい！」
「香りが良いね。亮平くんが調べてくれたレシピの
　おかげね。」
「そう言ってもらえると嬉しい。これまた作りたいね。」

「お待ちかねのチキンね。」
「ちょっとドキドキする。Aさん先食べてよ。」
「ええ？せーので食べよう？」
「えー…まあそうだよね。よし、じゃあ。」
「「せーの。」」
「………うん。」
「……うん。あれだね。ドイツの味がする。」
「うん。海外の味がする。」
「日本人向けに改良の余地あり、かな。」
「そうしよう。失敗は成功の元って言うし。」

そんな時間を過ごして１時間程経った今。
ソファに移動した2人の前には、お気に入りになったホットワインと、可愛さ満点のオリジナルクリスマスケーキ。
それから、Aが置きたいと言って譲らなかった阿部のアクスタに加えて、メンバー全員の揃った最新版のアクスタ。

「やっぱり落ち着かないんだよなあ…。」
「メンバーのことも大好きでしょ。」
「そうなんだけどさ。見られてるみたいで何かなあ…。
　絶妙にラウールと目が合うんだよなあ…。」

複雑そうな顔をしている阿部とは反対に
やはりAは楽しそうに笑って
ケーキカット用にナイフを阿部に差し出す。

「はい、切って。」
「えっ、俺が切るの？」
「そう。あ、雪だるまの飾りは
　亮平くんに譲ってあげる。」
「ありがとうだけど、この飾り残したまま俺、切るの？」
「そう。迷路みたいに、上手に避けながらよろしく。」
「いやいや、戻れないし失敗出来ないし。
　何も考えずに飾っちゃったのに、俺たち。」
「だから今考えるんじゃない？」
「ええ…そういうこと…？」

困ったように笑う阿部もどこか楽しそうで
ソファから腰を浮かせると、上からケーキを見下ろして、最適解を模索している。
そんな阿部の姿を、Aは嬉しそうに見ていた。