九十一、 ページ6
_敦side_
強く虎の力を請うた。今までは、戸惑い臆した自分の異能力。
でも、誰かを助ける為に 他者を助けるのに、理由も恐怖も何もいらない…!!
敦「__此れはッ……」
目を開けると、虎の力を得た僕の左腕が 女の子の異能力の一太刀を受け止めていた。
此の侭なら、いけるッ……!
虎の力で強化された動体視力と反射神経。此れなら、あの異能力に太刀打ち出来る…!
更なる一太刀が繰り出される直前、零距離で加速し異能力と間合いを詰め
奴が刀身を此方に向けた瞬間、虎の腕で刃を叩き折った。
其の侭女の子に接近し、爪を立て喉に当てる。
敦「……終わりだ」
鏡「…私の名は鏡花。
……35人殺した…」
目は虚ろで、目線は常に下にある。
……本当に、此の子がマフィアの仲間なのか…?
敦「爆弾は何処だ」
すると、女の子はこう答えた。
鏡「…一番最後に殺したのは3人家族。
父親と母親と男の子、夜叉白雪が首を掻き斬った」
其の言葉と共に、女の子は襟元を開ける。
すると……
敦「何て事をッ……!
君は一体何者なんだ……?」
華奢な彼女の胸元には、女の子には到底似合わない爆弾が有った。
敦「言葉からも君自身からも、何の感情も感じない。
まるで殺人
想いが在るなら言葉にしなきゃ駄目だ…。
じゃないと、僕みたいな馬鹿には解らないッ……!
こんな事が、本当に君がしたい事なのかっ?!!」
駄目だ、駄目なんだ…。
云われた通りに動いちゃ、自分の意志に反しちゃ…。
与[此方車掌室。敦、未だ生きてッかい?]
車内アナウンスから与謝野先生の声が聞こえた。
与[こっちのヘボ爆弾魔に因ると、そっちの爆弾は遠隔点火式らしい。
間違った手段で解除すると、数秒で爆発する。
解除には
そっちのマフィアが持ってるハズだよ]
ふと女の子を見た。物怖じしない様子で、僕と与謝野先生のやり取りを眺めている。
……厭、本当は見さえしていないかもしれない。
敦「君が持ってるのか…?
渡してくれ」
僕がそう云うと、少々困った様な表情を見せ 僕の手に遠隔器を置いた。
敦「…ふぅ)」
此れで、乗客全員救われた…。
安堵し、遠隔器の釦を押した其の時だった。
[ピー!!!]
女の子の胸元から、そんな機械音が響いた。
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総仁(プロフ) - 蒼い月さん» コメントありがとうございます! 文ストからしばらく離れた弊害ですね、思いっきり間違えてました( ; ゜Д゜) ご指摘ありがとうございました! (2018年9月5日 16時) (レス) id: 99e155bd2e (このIDを非表示/違反報告)
蒼い月(プロフ) - 更新頑張ってください!あと、中也さんの太宰さんの呼び方なんですが、クソ蛞蝓ではなく、クソ鯖だと思います。 (2018年9月5日 13時) (レス) id: 4d8d336456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:総仁 | 作成日時:2018年3月19日 23時