検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:23,528 hit

10話 ページ11

「――良いのか、太宰。」
「――何がぁ……って、おどけてる場合じゃあ無いね。」

中島とAが居なくなった探偵社――
そこは嫌にシンとしていた。
皆が太宰を見つめている。
視線を受けている本人――太宰は国木田の言葉に少し微笑んだ。

「――昨日私が話したのは、単なる仮説だ。ホントかはわからない。――まだ、ね。」

その言葉に皆がハァと息を吐き出した。

「――まさか、あんな餓鬼があの事件の犯人とはねェ。」
「与謝野先生、仮説ですよ?」
「ですが、あの異能力__。」

与謝野の言葉を太宰がやんわりと否定する。
谷崎はおずおずと呟いた。
探偵社の面々はハァ、とため息を溢した。
それほど、今の話の内容は重いのだ。

「__様子見。」

と、その内の1人江戸川乱歩が不意に口を開いた。

「……様子見?」
「どう言うことでしょうか、乱歩さん。」

乱歩の言葉に皆が反応する。
乱歩は駄菓子を口に含みながら、皆に告げた。

「しばらく様子見だ。……あの様子、何人も人を殺したようには見えない。」




かつて、ヨコハマを騒がせた大事件。
その事件で何人もの人が死んだ。
だが、その事件……その死体には可笑しなところが2つあった。

其の1、不可解な死に方
其の2、出てこない凶器

被害者達は、何日間か行方不明になってから死体が見つかっている。
その癖、死体はまだ新しい。
死に方はそれぞれだった。
1人目の死体は、何かに溶かされたようにどろどろだった。
5人目の死体は、何かに食い荒らされたかのよう。
10人目の死体、それは見るも無惨なものだった。


コレは今から5年前のことである。

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←9話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
157人がお気に入り
設定タグ:文スト , 異能力 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

来栖久遠 - そうですね。書き直します!コメントありがとうございました! (2018年5月12日 19時) (レス) id: 7d8c2c7b97 (このIDを非表示/違反報告)
つお/どさんこ(プロフ) - 異脳者ではなく異能者では?異能力を持つ者、という意味があるなら「異能者」が合ってると思いました。頑張ってください。 (2018年5月12日 18時) (レス) id: 686c535011 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:来栖久遠 | 作成日時:2018年5月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。