塩38g ページ41
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「ごめんね、ヌナ。
俺がわがまま言ったばかりに…」
そう言ってVさんは私があげたライオンのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめて目を伏せる。
「気にしないでください、Vさんのせいじゃないですよ、私も少し言いすぎましたし。
早くメイクしちゃいましょうか、出番に間に合わなくなっちゃいますので」
「うん…」
いつも笑顔なVさんのこんな表情は見たことがなくて、少しでも勇気づけようと思うがどうするのが良いのかが分からず、そんなもどかしい気持ちをメイクにぶつけた。
相変わらず整いすぎた顔にメイクをするのは楽しくて、アイラインを程よく引き、赤みを抑えた紅を引くとVさんのメイクは完成。
あとはホビさんとジンさんが残っている。
ホビさんを先にメイクをし、その後ジンさんのメイクを。
この2人に限っては初めてなので少しの緊張を抱く。
ホビさんもやっぱり綺麗な顔をしていて、肌もいい。
Vさんとは対照的にアイラインを少し強めに引く。
「ありがとうAさん!!
俺、Aさんが担当が初めてだけど、凄くうまくできてると思う!次もお願いしたいな」
くしゃりと笑うホビさんは本当に希望そのもののような笑顔。芸名のJ-HOPEというだけあって、希望に満ち溢れていた。
「ありがとうございます、ホビさん。
次、ジンさんお願いします」
「うん、わかった」
ジンさんも綺麗な顔で、思わず見とれてしまいそうな顔立ちだ。ワールドワイドハンサムと自分で言っているだけある。
元々白いツヤのいい肌にファンデーションを塗るとさらに白くなって、お人形さんみたい。
ぽってりとした唇に紅いグロスを引く。
唇の感触は柔らかくて、女の私にも勝るぐらい。
「終わりましたよ、ジンさん」
「おぉ、すごいね!よくテヒョナが言ってるだけあるよ〜流石だね!」
そのまま席をたとうとしたジンさんは何か思い出すように私の肩を引き寄せた。
「ユンギヤ、今すごく怒ってるみたいだから、
後でよろしくね」
そしてパッと手を離したジンさんは投げキッスをしてもうメイクが終わっていたメンバーさんたちとステージへ向かっていった。
「ユンギ、怒ってるんだ…」
どうしよう、私。
ほんの少し、意地悪しようと思っただけなのに、まさか怒ってるとは…。
「後で謝らなくちゃ…」
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しゃしゃねこ(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて幸いです! (2019年4月29日 22時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - おもしろかったです。 (2019年1月6日 15時) (レス) id: 36c5d68dfd (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - KangOneさん» コメントありがとうございます。キュンキュン?!うわあ、最高の褒め言葉ありがとうございます!!このユンギさん、甘々デロデロすぎて元のユンギさんが行方不明になってしまいましたが笑笑 何回も見返してくださってるんですか?!嬉しすぎます!ありがとうございます (2018年9月9日 22時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
KangOne(プロフ) - 初めまして!この作品すごく好きです、めっちゃキュンキュンしました!!私はユンギペンで、こんなに愛されたいなあと思いました(笑)何回も見返してニヤニヤしてます! (2018年9月9日 0時) (レス) id: 6681273a8f (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - ぽぬこんさん» コメントありがとうございます。ユンギペンなんですか!! キュンキュンしてくださりありがとうございます笑 (2018年4月29日 21時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃしゃねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/KanonGintoki/
作成日時:2018年4月7日 6時