塩+塩＝？ YG*

塩４ｇ ページ5

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今日の仕事は終わり、今は家でくつろいでいる。
ソファーに座りテレビを見ていると、ピロリン、と通知音がなった。

誰からかと思えばユンギから。

トーク画面を開くと、「忘れ物したから今から家に行く」と書かれていた。

ユンギが忘れ物とは珍しい。
何を忘れたのか、そう思いそれらしきものを探してみるが、見当たらない。


探しているうちにガチャリと玄関の方から音が鳴った。




「ただいま」

「おかえり」





そろりそろりと近づいてきたユンギ。
白のシャツに黒のダメージジーンズ、ユンギの服のセンスの良さが表されている。

そんなことを考えている間にユンギは私にドンドン近づいてくる。






「ユンギ、近い、離れて」

「あ？嫌に決まってるだろ」






ぴとりと首に当てられた冷たい手。
その手から冷たさは伝わるのに、何故か心は暖かい。

手を離されたかと思えばユンギはガサゴソと長細い箱を取り出した。いかにも高そうな感じだ。

そこから何を取り出したのかと思えば、ネックレスだった。





「どうしたの、これ」

「さっき買ってきた」

「ふーん」

「分かったら後ろ向け」





半強制的に後に向かされ、シュルりと首にかけられたネックレスは胸元に零れ落ちた。


ライトに反射してキラキラと光っている。
だけど、少し力を加えれば壊れてしまいそうで儚そうにも見えなくはない。


そんなネックレスはどこかユンギに似ている。

テレビで見るユンギも2人の時に見るユンギもキラキラしているのに、どこか儚さを感じるのだ。





「このネックレス、ユンギみたい」

「何意味わかんねえこと言ってんだ」



でも、とユンギは続けた。




「俺が見て綺麗だと思うのはAだ」




不意打ちの笑顔でそんなことを言うユンギ。

さっきまでの塩対応はどこへ行ったのやら。



上げ下げ激しくて、酔ってしまいそうだ。






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