塩29g ページ31
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お昼はもう過ぎそうで、そろそろお腹がすいてきた。
昨日はたくさんベットの上で運動したし、朝ごはんも食べていないためお腹がすいた。
「お腹空いた」
「確かに、朝から食ってねえもんな」
部屋出るか?とユンギが聞いてきたが、ユンギの温もりを失うのは寂しい気がした。
気がしたが、やっぱり空腹には勝てなかった。
リビングに行くために、まず服を着なければ。
床に無様に散らばった服を集めて着ようとするとユンギが止めた。
「俺の着ろ」
「どうして」
「なんでも」
はい、と渡されたのよくユンギが着ている白のシャツに黒のスウェットパンツ。
ユンギはというと、私と同じような服装だった。
「ペアルックみたいなんだけど」
「嫌か?」
「別に…」
ちょっと恥ずかしいだけだ、なんて言えないから何も言わずに着ると、大方予想はしていた。
ユンギとはサイズが違うため、ダボッとしている。
「……でかい」
「かわいいからいいんだよ」
不意打ちの可愛いなんて本当に心臓に悪い。
そんなこと、滅多に言わない人なのに。
今日はユンギにドキドキされっぱなしだ。
このペアルックかなんなのかよく分からない服装のままリビングへ行くと、他のメンバーさんたちがゲームをしたり、いろんなことをしていた。
リビングに来た私たちに気づいたのか、何だかにやけ出すメンバーさんたち。
「なに、ユンギ、ペアルックでもしてるの?」
ちょっと笑いながら言ったのはジンさん。
彼の笑い声は窓拭きのような笑い声で、なんだかつられて笑いそうになる。
「ヌナ、可愛いよ、似合ってる」
そう言ってくれたのは眼鏡をかけたVさん。
普段はコンタクトレンズをしているため、なんだか新鮮な感じ。
それにしてもさっきからジロジロとメンバーさんたちに見られて穴が開きそうだ。
そんなにユンギと釣り合ってないのか、私は。
「俺ユンギヒョンが羨ましい。
ヌナみたいに綺麗で、塩対応だけど笑うと可愛いヌナと付き合ってるなんて」
いいなぁ、と声を漏らすのはまたもやVさん。
Vさんは本当にすぐに可愛いだの綺麗だのなんだのすぐに言う。
そしてVさんはわたしに近づくと、耳元で言った。
「ユンギヒョンと上手くいってよかったね」
耳元から離れたVさんは声音は嬉しそうなのに何故か、悲しそうな顔をしていた。
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しゃしゃねこ(プロフ) - 未緒さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて幸いです! (2019年4月29日 22時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - おもしろかったです。 (2019年1月6日 15時) (レス) id: 36c5d68dfd (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - KangOneさん» コメントありがとうございます。キュンキュン?!うわあ、最高の褒め言葉ありがとうございます!!このユンギさん、甘々デロデロすぎて元のユンギさんが行方不明になってしまいましたが笑笑 何回も見返してくださってるんですか?!嬉しすぎます!ありがとうございます (2018年9月9日 22時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
KangOne(プロフ) - 初めまして!この作品すごく好きです、めっちゃキュンキュンしました!!私はユンギペンで、こんなに愛されたいなあと思いました(笑)何回も見返してニヤニヤしてます! (2018年9月9日 0時) (レス) id: 6681273a8f (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - ぽぬこんさん» コメントありがとうございます。ユンギペンなんですか!! キュンキュンしてくださりありがとうございます笑 (2018年4月29日 21時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃしゃねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/KanonGintoki/
作成日時:2018年4月7日 6時