塩+塩＝？ YG*

塩１７ｇ ページ19

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家に帰り、お風呂に入る。


お湯に口元まで浸かって、この1ヶ月のことを振り返ってみた。

この2週間は今までで最も濃い1ヶ月だったといってもいいんじゃないかな。


Vさんと仲良くなって、ユンギにネックレスを貰って、たくさん嫉妬されて、私もユンギに嫉妬して、楽屋で背徳感を味わいながらキスをして、社長に呼ばれてアイドル専属のメイクアップアーティストを勧められる...。


本当、激動の1ヶ月だった。


こうしてゆっくりお湯に浸かることも出来ていなかった。

シャワーを浴びてすぐに出ていたりしていたし。

疲れていた身体が癒されて、眠気が襲う。




ふと頭にちらつく愛おしい人の姿。

白くて細い柔らかな髪、色白な肌、切れ長の目、すらりとした身体。


ユンギは今、何をしているのだろうか。


私と同じようにお風呂に入っている？

それとも作業室に籠って作業したりしてるの？

それとももう寝ちゃった？


何にせよ、ユンギが無理していないか心配だ。


ユンギが家に泊まりに来て、夜寝る時、ユンギは死んだように眠りこけているんだよね。

普段ぐっすりと眠れないのか、いつも心配。

それだけ多忙なんだってのは分かるけれど、睡眠時間はしっかり確保してほしい。


もしもそれで体調でも崩したりしたら、息がつまりそう。


いつかユンギは言っていた。



理想的な恋愛はお互いが健康でいられることだって。


言った本人が健康じゃなかったら意味が無いんだ。


ユンギはああ見えて思いつめてしまう癖があるんだ。素直になれなくて、辛いことがあっても誰かに相談することはしなくて、自分で思いつめてしまう。



「無理だけはしないでよ…」




そう私は真っ白な天井に向けて放った。








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