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早朝の練習室【JM】 ページ5

JM「はあ〜ねむ」

まだ太陽が登りきらない暗い坂道を登って、校門をくぐる。

掃除なんてサボろうと思ったけど、渋々スタジオに向かう。



扉から、ガンガンにイケてる音楽が聴こえてきた。


ガラッとドアを開けると、Aが見たことないような鋭い眼差しで、汗を散らしながら踊っていた。


体がリズムを刻んで、悔しいくらいに上手い。


自分の心臓がバクバク脈打っているのが分かる。



馬鹿みたいに目を離せない。


重量を感じさせない軽やかで、力強い動き。


曲に合わせて、益々激しくなる振りを、踊りきった。



曲が終わった瞬間、はあはあと激しい息遣いで、汗に濡れた髪をかき上げながら、こちらを振り返った。




JM「すごいね!こんな踊れるやつそういないよ」

A「ありがとう。そんなことジミンに言われたら、これ以上ないくらい嬉しいよ。」

JM「こんだけ踊れるのに、なんで隠してるの?」


A「だって私は作曲コースだから‥
それに、ステージが怖いの」




JM「自分で思ってるよりも、Aは強いよ。
自信待ちなよなよ」

A「そうかな?」


まだ表情が晴れないのを見て、カセットをセットして、音楽を流す。



JM「練習は嘘をつかないよ? 踊ろう?」



A「うん!」


軽やかな音楽に合わせてステップを合わせる。


驚くほど息がピッタリで、キラキラ輝く瞳に、本当に踊るのが好きなんだと分かる。


結局始業のチャイムがなるまで、2人で踊り続けた。


熱のこもったスタジオの床に転げて笑い合う。
冷たい床が気持ちいい。
Aの汗に濡れた黒髪と、蒸気した頬が色っぽくて
ドキドキする。



シャツをバタバタ仰いでいると、

A「腹筋すごいね、触ってみていい?」




白い綺麗な手がするりと腹を撫でた。



途端に、変に意識してしまい、落ち着かなくなる。


無邪気に笑うこの子には、きっと一生叶わない

夏期試験→←目線の先に【JM】



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作者名:れな | 作成日時:2021年7月4日 22時

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