#12 ページ12
血まみれの彼が暗闇に消えたあと、息を上げながらジミンが戻ってきた。
右手にスマホがあったので、戻ってきたんだ、良かったと思った。
「A、そこで何してたんだよ」
「えっと……」
「さっき、血まみれの男の人がいた」という言葉を飲み込んだ。
彼のことを言っていいのか、正直分からなかった。
血まみれの男の人がいたと言えば、ジミンはわたしから事情を聞き出して警察に通報するだろうか？
それとも、冗談だろって笑い飛ばすのだろうか？
「A？ どうかした？」
考え込んでいると、気分が悪いと勘違いしたのか、ジミンが心配しているような顔をして、わたしの顔を覗き込んだ。
「ううん、なんでもない」
わたしは、黙っていることにした。
「ごめんけどジミナ。ちょっと手を洗いたいから、そこで待っててくれる？」
「分かった。すぐ戻って来いよ。もう暗いから」
「分かったよ」と言って、わたしは公衆トイレに入り、蛇口を捻って水を出す。
先ほど、血まみれの男性に触れたせいで手が血で汚れてしまっていたのだ。
このままにしておくと、いくら周囲が暗いからってジミンに見つかってしまうかもしれない。
汚れを水で落としていると、赤い血の色をした水が排水溝へと流れていく。
「……痛っ」
久しぶりにはしゃいでしまったせいなのか、頭痛がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 560人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花南絵/菜々子(プロフ) - テテナさん» コメントありがとうございます^ ^近いうちにテヒョンくんとの絡みも出そうと考えておりますので、楽しみにしてください♪ (2016年1月8日 19時) (
レス) id: 133000237e (このIDを非表示/違反報告)
テテナ(プロフ) - いつも見させていただいております！皆に守られてる感が堪らなく嬉しいです！どきどきします^ ^これからテテとどう絡むのか楽しみです！これからも頑張ってください(^ ^) (2016年1月8日 18時) (レス) id: bbfd33ff2d (このIDを非表示/違反報告)
花南絵/菜々子(プロフ) - グクヒさん» コメントありがとうございます^ ^そんなに気になって頂けて、嬉しいです^ ^早めに更新できるように頑張ります♪ (2016年1月8日 13時) (レス) id: 133000237e (このIDを非表示/違反報告)
グクヒ(プロフ) - 続きが気になって眠れません！！！！！！ヒィヒィ！！！！ (2016年1月8日 5時) (レス) id: 4293458816 (このIDを非表示/違反報告)
花南絵/菜々子(プロフ) - あおいさん» こんにちは^ ^コメントありがとうございます！頑張ります^ ^ (2015年12月29日 18時) (レス) id: 133000237e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花南絵
| 作成日時：2015年12月28日 18時
